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タックスニュース
2016.11.08


《コラム》2つのはしご



 専門職の活躍が事業推進のカギを握っている企業では、よく“2つのはしご(複線人事)”を活用しています。

 “2つのはしご”は、等級制度に管理職系統と専門職系統の2つを準備し、賃金制度・人材育成制度などの人事賃金制度と関連付けて運用する“複線型人事制度”で、
それに対置するのは昇進ルートを管理職系統のみとする“単線型人事制度”です。


“2つのはしご”が生まれた背景

 パラレルに設定される“2つのはしご”採用の背景には、次のように企業側・社員側それぞれのニーズがあります。

@企業が、市場・顧客・技術・法律など外部環境の変化に対応していくため、新商品・サービスの開発などに専門職の育成・活用が不可欠となってきたこと

A管理職系統だけの昇進制度だけでは、多様化した社員のロイヤリティーを維持することが困難になってきたこと


“2つのはしご”の姿

 通常、次の“2つのはしご”が用意され、それぞれ等級制度を基軸として、賃金制度・人材育成制度・評価制度・目標管理制度などと連動して運用されます。

@会社全体や部門の運営を司るポジションである管理職へのキャリアパス・管理職等級制度

A上記@とパラレルな位置付けで、担当分野における深い知識・技術・経験をもち、かつ担当事業領域で、相応の影響力を行使して貢献できるプロフェッショナルへのキャリアパス・専門職等級制度

B上記@Aの等級は、「人の格付け」ではなく、「仕事の格付け」であり、職務内容の変更や、経営上の重要度が変われば、等級の変更が行なわれる「役割・職務等級制度」である


経営者・管理者の留意点

 “2つのはしご”を効果的に活用し、社員の活躍に結び付けるために次の点に留意しましょう。

@“2つのキャリアパス”にある個々の社員にとって、ストレッチな(努力してようやく手が届く)水準の目標設定へ誘導すること。

A「成果と貢献したプロセス行動の事実」に注目して、会社・部門目標への貢献度を基準として評価すること。




記事提供:ゆりかご倶楽部




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