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タックスニュース
2016.07.26


《コラム》マイナンバーと外国人雇用



マイナンバーは外国人にも

 マイナンバー制度では日本に住民登録のあるすべての人に個人番号が付されます。

 かつて外国人の方は「外国人登録制度」という外国人の住民専用の記録制度により情報が管理されていました。

しかし、平成24年7月にこの制度が廃止され、現在は外国人も日本人同様、住民基本台帳で管理されていますので、外国人であっても住民登録が必要な90日以上の滞在許可を持つ方にはマイナンバーが付番されています。


マイナンバーと副業

 マイナンバー導入については「会社に副業がばれてしまうか?」という不安の声が数多く寄せられていました。

マイナンバー制度は役所等法律で決められた機関に対しての手続にしか使用できないとされています。

たとえ役所側で副業を把握したところで、役所から勤務先へその事実を通知することは考えにくいため、制度の導入だけで副業が知られる可能性は低いとされているようです。


留学生の掛け持ちアルバイト

 しかし、各勤務先での収入がマイナンバーにより紐づけられ、役所側に対しては収入実態がガラス張りになります。

こうなった場合、外国人は日本人と少し事情が異なります。

 たとえば留学生の場合、アルバイトをしても良いとされている稼働時間は週28時間まで(長期休暇中は1日8時間まで)です。

労働時間を守ればアルバイトの掛け持ち自体が否定されているわけではありませんが、すべての勤務先できちんと労働時間の管理がされているとは限りません。

しっかりと労働時間が管理されていない場合、雇用主や留学生自身も知らないうちに勤務時間を超過してしまい、マイナンバー制度により知り得た雇用情報や納税情報から、結果的に週28時間以上の就労をしている事実が発覚しやすくなるという可能性は捨てきれません。

この事実が発覚すると、最悪の場合、留学生自身は在留期間の更新や就職時の在留資格変更が認められないこともあります。

 今後、マイナンバーの運用がどのようになるかはまだわからないものの、いずれにしても、雇用主としてはしっかりとした労働時間管理で予防したいところです。




記事提供:ゆりかご倶楽部




7月26日朝時点での新着情報は、以下の通りです。

国税庁ホームページ掲載日:平成28年7月25日

●「講師を派遣いたします 〜法人番号について〜」を掲載しました
●相続税法基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)(平成28年6月24日)



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