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タックスニュース
2015.08.14


査察件数最多は不動産業



 国税庁が発表した平成26年度査察事案の概要によると、26年度の脱税額は総額で149億7500万円、告発分は123億4600万円で、ともに前年度を若干ながら上回りました。

告発事案のうち、脱税額が3億円以上のものは6件、うち5億円以上のものは1件となっています。

着手件数は194件でほぼ例年どおり。

処理件数は前年度から5件減の180件でした。マルサの成果≠ニなる告発件数は112件と前年度を下回りました。

 業種別に見ると、告発された件数が最も多かったのは「不動産業」の16件。

全告発数112件のうち14.3%を占めました。

不動産業の告発件数は、24年度は4位(4件)、25年度は2位(9件)でしたが、今回は単独でワーストとなりました。

脱税の手段としては、売上の除外や架空の経費計上が目立っています。

 2位は「クラブ・バー」(10件)、3位は「建設業」(8件)です。

クラブ・バーではホステス報酬の源泉所得税を徴収しておきながら納付を逃れる業者が毎年査察の調査を受けています。

建設業では架空の原価計上が多く見受けられるそうです。

 このほか、雑誌に虚偽・誇大な広告を掲載して開運グッズの通信販売や高額の祈祷電話サービスを提供する「開運商法」、生活困窮者に生活保護費を受給させたうえでその全額を徴収し、悪環境に居住させる「貧困ビジネス」、従業員を婚活サイトに登録させてサクラ≠ニして営業する「デート商法」など、事業活動自体に違法・不当な行為が含まれるとして社会問題化した業種の告発もありました。

 脱税によって蓄えられた資金の多くは現金や預貯金、株式、不動産として留保されていたといいます。

なかには高級外車や腕時計、競馬などの遊興費、老人ホームの入居権利金、海外カジノの遊興費として使われていた事例もあったようです。


<情報提供:エヌピー通信社>


記事提供:ゆりかご倶楽部







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