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タックスニュース
2014.09.16


《コラム》移転価格税制 海外子会社の支援は要注意



移転価格税制とは?

 国内の利益を海外に移転させることを防止する目的で作られた法律です。

 国内企業が、国外にある関連企業(以下「海外子会社等」という)と取引する場合、海外子会社等に有利な取引を行ってはいけませんという法律です。


独立企業間価格で行いなさい

 ではどうするのかと言えば、資本関係等のない第3者間での取引と同じ価格で取引をしなさいということです。

 これを「独立企業間価格」と言います。

商品や製品のやり取りだけなら簡単な話ですが、これには役務の提供や無形資産の利用料等も含まれます。


中小企業の海外進出

 中小企業が海外で子会社を立ち上げ軌道に乗せることはかなり大変です。

 その為多くの企業では、社員を長期間海外子会社へ派遣し、軌道に乗るまでは給料は全て本社で負担している場合や、第3者には利用させない特許を、子会社だからということで、無償で使用させている場合等が多々見受けられます。

これらも原則的には海外子会社等への利益の移転となります。


最初が肝心

 軌道に乗るまではとして支援している場合、軌道に乗った、あるいは利益が出たからと言って急に本社からの派遣社員の給料や、特許使用料を徴収しようとすると、今度は、何故今までしてこなかったのかが問題となります(税務上遡って課税されるのではという懸念)。

 こういった場合往々にして、そのままずるずると本社負担が続く場合もあります。


子会社とはいえ別会社

 要は子会社とはいえ別会社ですから、「軌道に乗る、乗らない」あるいは「利益が出る、出ない」の基準は独立した一個の企業として必要なコストを負担しての話です。

そこを曖昧にしての海外進出は、かえって危険です。



記事提供 ゆりかご倶楽部






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