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タックスニュース
2013.12.09b


相続税調査 狙われる海外資産



 国税庁によると、平成24事務年度(平成24年7月〜25年6月)に実施された相続税の実地調査は1万2210件で、前年度の1万3787件から1割減となりました。

法人税調査や所得税調査も同様に調査件数の減少傾向を示しています。

これは、改正国税通則法の施行で、実地調査前に11項目の通知が必要になるなど税務調査手続きが煩雑化したことの影響を受けてのことでした。

 しかし、相続税調査のなかで「海外資産関連事案」についてはそれほど調査件数が減っていないことも分かっています。

 24事務年度の海外資産関連事案の調査件数は721件でした。

前年からほぼ横ばい(97.3%)の数字です。

相続税調査全体が1割減となっている事実と比べると、減少幅が狭かったことが分かります。

海外資産関連事案の実地調査のうち、申告漏れなどの非違件数は113件(前年比101.8%)でした。

 国税庁は、相続税調査で計画的かつ重点的に取り組む項目として、「富裕層」「無申告」「国際化」の3つのキーワードを挙げています。

この3項目が少なからず関わってくるのが海外資産関連事案です。

当局は富裕層を中心にした納税者の資産運用の国際化が進んでいることを受け、租税条約などに基づく情報交換制度の活用などで海外資産の把握に努めているといいます。

そして、税務当局は海外資産関連事案について、「積極的に調査を実施します」と宣言しています。


<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供 ゆりかご倶楽部





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