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タックスニュース
2013.09.10


10万円20万円30万円に注目 資産の減価償却費計上の注意点



経費処理方法のおさらい

 「〇〇を今度購入しますが経費処理できますか?」とよく聞かれます。

その際には、「購入金額はいくらですか?」「見積書をみせてください」と資料の提出を求めます。

それは、減価償却資産をイメージして、その取得価額・資産の種類及び耐用年数によってその取扱いが違うからです。

特に30万円未満の減価償却資産は、度重なる税法の改正でややこしくなっております。
もう一度おさらいしておきましょう。

1.取得価額が10万円未満のもの

 取得時に全額損金経理処理ができます。(勘定科目:消耗品など)

2.取得価額が10万円以上のもの

 原則、減価償却資産として、その耐用年数・償却方法に応じて計算された金額を減価償却費として損金経理処理します。
(勘定科目:減価償却費)が、以下の特例があります。

 @取得価額が10万円以上で20万円未満のもの
 いわゆる一括償却資産として、その取得価額の合計額につき3年間で損金経理処理できます。
また、償却資産税の課税対象となりません。

 A取得価額が10万円以上で30万円未満のもの
 青色申告者の中小企業者等の特例として、取得価額が30万円未満のものを一時に損金経理処理できます。

ただし、年間の取得価額の合計額が300万円に達するまでの金額が限度であり、申告書に明細の添付が必要です。

3.取得価額が30万円以上のもの

 原則通り減価償却資産として、その耐用年数・償却方法に応じて計算された金額を減価償却費として損金経理します。

しかし、資産の種類・金額によっては、特別償却や税額控除という別の税務上の特典に該当する場合もあります。

4.結論

 決算状況を把握しつつ、30万円未満の減価償却資産の経理処理につき最良な選択をしていくことが重要です。



記事提供 ゆりかご倶楽部





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