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タックスニュース 2013.09.05 2012年度査察 1事件当たり、着手日に延べ170名を動員国税庁のまとめによりますと、2012年度に着手した査察事案では1事件当たり、着手日に延べ170名を動員し、50ヵ所を調査したとのことです。 また、同年度に検察庁に告発した事案では1事件当たり、着手から告発まで8ヵ月の調査期間を要しております。 調査期間が1年を超えた事件は32件あり、このうち最も長いものは約3年だったといいます(強制調査に着手する前に内偵調査でも6ヵ月〜1年はかけているといいます)。 他方、国際取引の進展に伴う国際化への対応も進めております。 2012年度に処理した査察事案のうち、7事件で租税条約等の規定に基づく情報交換を外国税務当局に要請しております。 このうち、査察官を外国税務当局に直接派遣して事案の概要を説明した上で要請を行った結果、海外の貸金庫に保管されていた相続財産などが判明したものなどがあったといいます。 反対に、外国税務当局の要請により、犯則調査を実施し、情報提供したものもありました。 そのほか、経済取引等のICT(情報通信技術)化にも的確に対応するため、2011年度からデジタルフォレンジング(電磁的記録の証拠保全・解析技術)用機材を整備し、事件への活用に取り組んでおります。 2012年度に処理した事案では、削除されていたメールデータを復元し、脱税スキームを解明したものや、WEBシステムを使用した業務管理データを証拠化し、不正計算プログラムを解析したものなどがあったといいます。 査察調査は、大口・悪質な脱税者の刑事責任を追及することを目的としております。 全国に約1,300名いる国税査察官は、捜査機関のように逮捕権は持ちませんが、裁判官から許可状を得て捜索・差押えなどの強制調査を行う権限を与えられており、調査の結果、脱税の規模や悪質度合いなどにより嫌疑者を検察官に告発します。 その後、起訴・公判を経て、有罪の場合には懲役や・罰金が科されることになります。 査察調査は、最終的に悪質な脱税者を検察庁に告発し、裁判に持ち込み犯罪を立証するために、一般の税務調査とは比較にならないほどの人手や時間をかけることがわかります。 (注意) 上記の記載内容は、平成25年8月5日現在の情報に基づいて記載しております。 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。 記事提供 ゆりかご倶楽部 |
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