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タックスニュース
2013.08.19b


税理士試験、実施コスト見直しへ



 財務省は、「平成25年度予算執行調査」の対象としていた事案75件のうち、調査が終了した52件の結果を公表しました。

「予算執行調査」は、各省庁の予算の執行実態を調査して改善点などを指摘し、効率化を図る目的で実施されているものです。

財務省の事案のなかで調査項目となっていた「税理士試験に必要な経費」については、「事業等の効率性(必要な効果がより少ない資源量で得られるものが他にないか等)について検証を行い、単価設定や実施方法等の見直しを求めた事案」として、「効率性」が指摘されました。

 事案はそれぞれ、「必要性」「有効性」「効率性」について調査されます。

「税理士試験に必要な経費」については、「効率性」が指摘されたことから、「受験手数料」の引き上げや試験会場の見直しなど、運営・実施方法の検討が求められることになりそうです。

 税理士試験の実施コストのうち、最大のものは「試験会場費」です。

学校施設などを借りることができなかった場合、費用は約3倍に膨らむとされています。

その一方で、受験申込者数は減少傾向にあり、国税庁が取りまとめた「平成25年度(第63回)税理士試験受験申込者数」の集計でも、申込者数は前年に比べ約3千人少ない5万5332人(前年度比約5.3%減)にとどまっており、手数料収入は年々減少しています。

 ここ数年の申込者数は平成19年度が6万4706人、20年度が6万3409人、21年度が6万2830人と減少が続き、22年度は若干増加して6万2996人でした。

そして23年度には6万人台を割り込んで5万9975人となり、24年度も5万8453人にとどまっています。

ただし、合格者数(5科目に達した合格者数)は毎年1千人前後で推移しており、大きな変動がない状態が続いています。

 22年度までは試験実施コストを手数料収入が上回っていましたが、23年度には経費が約1700万円超過しました。

24年度は約2億4千万円の手数料収入に対して経費が2億7千万円で、超過額は約3千万円に拡大しています。


<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供 ゆりかご倶楽部





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