タックスニュース
2012.06.06


2011年度e-TAXの利用状況を公表



 国税庁は2011年度における国税電子申告・納税システム(e−Tax)の利用状況を発表しました。

 それによりますと、2011年度のe−Taxの利用総件数は、2,185万6,429件と前年度に比べて4.9%増加しておりますが、前年度の伸び率(8.4%)と比較しますと伸び幅が半分近く少なくなっております。

 このうち、国が定めた所得税や法人税の申告、法定調書などの15種類の重点手続きの利用件数は、1,805万2,209件と前年度に比べ2.8%の増加にとどまりました。

 この結果、利用率は2.5ポイント上昇の52.7%となり、2013年度末までの目標値である65%まであと12.3%伸ばす必要があります。

 オンライン利用拡大行動計画の重点15手続きにおける項目別の利用件数(カッコ内は利用率、以下同じ)をみますと、

申告関係では、
@所得税890万7,933件(45.1%)
A法人消費税182万5,086件(92.6%)
B法人税170万2,144件(65.4%)
C個人消費税60万4,455件(40.1%)
D印紙税8万3,687件(67.5%)
E酒税4万2,603件(88.8%)
の順となっております。


また法定調書では、
@給与所得の源泉徴収票等153万3,164件(68.5%)
A利子等の支払調書18万6,524件(85.6%)

申請・届出等では、
@納税証明書の交付請求」9,901件(0.8%)
A開始届出書315万6,712件(100.0%)となっております。

 以上のように、税理士の関与が高い企業では申告書をe−Tax行っている割合が高いですが、個人の所得税は半分に満たない数字のため、今後は所得税申告でのe−Tax推進がますます重要となっております。

 なお、e−Tax普及拡大へのこれまでの取組みは、

@医療費の領収書や給与所得の源泉徴収票等第三者作成の書類の添付省略
A税理士等が納税者の依頼を受けて税務書類を作成し、電子申告等を行う場合の納税者本人の電子署名を省略
B電子証明書を有する個人の電子申告に係る所得税額の特別控除の適用期限の延長(2007年分から10年分は最高5,000円、2011年分は同4,000円、2012年分は同3,000円でいずれか1回のみ適用)
などがあります。

 今後の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、平成24年5月9日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



記事提供 ゆりかご倶楽部







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