タックスニュース
2012.04.13


厚生年金・共済年金が統合へ


 政府は、民間企業の厚生年金と公務員の共済年金を統合する時期を、2015年10月とする方針を固めました。

共済年金の保険料率は厚生年金よりも低いため、これを段階的に引き上げ、18年9月には厚生年金と同じ18.3%(労使折半)に統一し、両年金の給付水準も揃える方針です。

共済年金を厚生年金に統合するかたちで被用者年金を一元化するものです。


 現行の保険料率は、厚生年金が16.412%(同)、共済年金が15.862%(同)。

共済年金は厚生年金より低い保険料負担で給付は手厚くなっていることから、「公務員優遇」との批判があったため、税・社会保障一体改革大綱で「被用者年金の一元化」が明記されました。

消費税率の10%への引き上げ目指す政府としては、それを予定している2015年10月に両年金を統合する方針を打ち出すことで、消費増税への理解を得たい考えです。


 共済年金の保険料率については、段階的に厚生年金との格差をなくしていくとしています。

厚生年金の保険料率は、17年9月以降、上限の18.3%に引き上げられることが決まっていることから、共済年金もこれに合わせるかたちで、1年遅れの18年9月に18.3%に統一する方針です。


 被用者年金一元化は、社会保障・税一体改革の柱のひとつと位置付けられているものです。

政府は当初、消費税率引き上げ法案と同時に、年金一元化法案も国会に提出する方針でしたが、政府・与党内の調整が間に合わず、提出を先送りしました。

しかし、共済年金に上乗せして支給され、公務員優遇との指摘がある「職域加算」については結論を先送りしています。

政府は、被用者年金一元化法案を4月上旬に国会へ提出したい考えです。


<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供 ゆりかご倶楽部







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