タックスニュース
2011.11.10


2009年度赤字法人割合は過去最高の72.8%


 国税庁は「2009年度分税務統計から見た法人企業の実態調査」を公表しました(2010年度分は今後公表予定)。

 それによりますと、2009年度分の法人数は261万7,064社で、前年度より0.5%増加しました。

このうち、連結親法人は820社で同9.6%増、連結子法人は6,355社で同1.6%増となりました。


 連結子法人を除いた261万709社のうち、赤字法人は190万157社で、赤字法人割合は前年度から1.3ポイント増の72.8%となり、1951年分の調査開始以来過去最高の割合となりました。

 2009年度分の営業収入金額は、前年度比▲6.7%の1,324兆1,457億円と2年連続で減少しました。

 黒字法人の営業収入金額も、前年度比▲11.1%の741兆5,003億円で2年連続の減少、
所得金額も前年度比▲14.0%の30兆3,024億円で3年連続の減少と、

ともに前年を大きく下回り、世界同時不況による業績悪化によって、企業収益の低迷につながったと見られております。


 黒字法人の益金処分総額は、前年度比▲19.2%の35兆2,859億円で、

内訳は、支払配当が前年度比▲32.9%の6兆9,312億円(構成比19.6%)、

法人税額が前年度比▲12.6%の7兆7,919億円(構成比22.1%)、

その他の社外流出が前年度比▲23.0%の4兆9,877億円(構成比14.1%)で、

これらを引いた社内留保が前年度比▲13.2%の15兆5,751億円と44.1%を占めました。

 なお、2006年5月1日以後終了する事業年度から、会社法の創設に伴い、役員賞与は利益処分項目には該当しなくなりました。

 一方、2010年3月までの1年間に全国の企業が取引先の接待などに使った交際費は、前年度比▲7.1%の2兆9,979億円となり、3年連続で減少し、過去最高だった1992年分の6兆2,078億円に比べてほぼ半減しました。

 このうち、税法上損金に算入されなかった金額(損金不算入額)は前年度比▲26.5%の1兆1,839億円と3年連続で減少しました。




記事提供 ゆりかご倶楽部







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