タックスニュース
221021


グループ法人税制関係の質疑応答事例を公表


 国税庁は、グループ法人税制関係に係る法人税質疑応答事例を公表したとの報道がありました。

 2010年度税制改正において創設されましたグループ法人税制は、原則として、2010年10月1日以降の取引について適用されます。

 同応答事例によりますと、完全支配関係で4問、各制度の概要で1問、受取配当等益金不算入で1問、寄附修正で1問、グループ法人間の資産譲渡で6問、現物分配による資産の譲渡で3問の計16問が掲載されています。

 主なものとして、完全支配関係では、完全支配関係を有することとなった日の判定について、現在、A社の発行済株式の80%を保有している法人が、今後、残りの20%を購入して、A社を100%子会社化する予定の場合、完全支配関係を有することとなった日は、A社の株式の購入に係る契約日となるのかとの問いに対しては、契約日ではなく、A社の株式の引渡しを受けて、その発行済株式のすべてを保有することとなった日となると答えています。

 また、完全支配関係の判定において、みなし直接完全支配関係とは、具体的にどのように株式を保有している場合をいうのかとの問いに対しては、一の者が、直接完全支配関係にある法人を通じて他の法人の発行済株式等の全部を保有する場合におけるその一の者とその他の法人との間の関係を一般的にみなし直接完全支配関係と答えています。

 さらに、グループ法人間の資産の譲渡では、内国法人であるG1が、完全支配関係を有する他の内国法人であるG2に対して、時価1億円の機械装置(譲渡損益調整資産)をG1の帳簿価額8,000万円で譲渡することとした場合、譲受法人G2の譲受けの日を含む事業年度における申告調整はどうなるのかという問いに対して、

譲受法人G2は、
 @受贈益を計上(取得価額の加算)
 A益金不算入処理
 B減価償却超過額の損金不算入処理をすると答えています。
 
 原則として、2010年10月1日以降の取引について適用されますので、該当されます方は、くれぐれもご注意ください。


(注意)
 上記の記載内容は、平成22年9月27日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供 ゆりかご倶楽部








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