タックスニュース
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法人税・消費税改革の方向性【2010年度税制改正大綱】



法人税

 これまでの法人課税の分野におきましては、主に租税特別措置によって、特定の分野や特定の活動に限られた財源を集中することによって、我が国経済を後押しする手法がとられてきました。

 しかし、諸外国と比較をしてみますと、これまでの間に課税ベースの拡大とあわせて法人税率の引下げが年々進んできております。

そこで、我が国においても、租税特別措置の抜本的な見直しなどを進めることによって、これまでより課税ベースが拡大した際には、経済成長戦略との整合性や企業の国際的な競争力の維持・向上、国際的な協調などを総合的に勘案することによって、法人税率を見直していくこととします。

消費税

 消費税については、三党連立政権合意において、「現行の消費税5%は据え置くこととし、今回の選挙において負託された政権担当期間中において、歳出の見直し等の努力を最大限行い、税率引き上げは行わない」との方針を示しています。

 消費税は景気に比較的左右されない税目であり、我が国の基幹税目となっています。

一方、消費税には所得が低いほど負担感が強い、いわゆる逆進性が指摘されるところです。

逆進性対策として、軽減税率も考えられますが、非常に複雑な制度を生むこととなる可能性があることなどから、「給付付き税額控除」の仕組みの中で逆進性対策を行うことを検討していきます。

 消費税のあり方については、今後、社会保障制度の抜本改革の検討などと併せて、使途の明確化、逆進性対策、課税の一層の適正化も含め、検討していくと平成22年度税制改正大綱において明記されました。


(注意)
上記の記載内容は、平成21年12月22日現在の平成22年度税制改正大綱に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

なお、個別の税務取扱い等については、(顧問)税理士や所轄の国税局・税務署等にご確認ください。


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