タックスニュース
22.12.14b


主たる給与と従たる給与


 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は、
@主たる給与から受けるもの、
A他の所得者が受けるもの、
B従たる給与から受けるものの欄から構成されています。

 この申告書の提出は、年末調整事務においては必須の手続きで、一般的に、本年であれば、「平成22年分給与所得者の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」と「平成23年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を主たる給与支払者に提出します。

この場合、保険料控除申告書は平成22年分であるのに対して扶養控除等(異動)申告書は平成23年分となっています。

 ここでの注意ですが、平成23年分の扶養控除等(異動)申告書の様式が一部変更されている点です。

「B扶養控除欄」が「B控除対象扶養親族(16歳以上)(平8.1.1以前生)」と、また、従たる給与の欄は、新たに「住民税に関する事項」となっています。

そして、従たる給与については、別途、その申告書の様式が定められています。


従たる給与についての申告書の提出要件
 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書は、なんの制限もなく従たる勤務先に提出できるか、と言えばそうではありません。

 この申告書は、当然ですが、2以上の給与の支払者から給与を受ける人で、主たる給与の支払者から支給されるその年中の給与の金額(給与所得控除後の給与等の金額)が次の@とAの金額の合計額に満たないと見込まれる場合に、従たる給与の支払者のもとで配偶者控除や扶養控除を受けるときに提出できるものです。

 @主たる給与の支払者から支給される給与につき控除される社会保険料等の額
 Aその人の障害者控除額、寡婦(寡夫)控除額、勤労学生控除額、配偶者控除額、扶養控除額及び基礎控除額の合計額


扶養親族の異動は自由か

 なお、主たる給与の支払者に申告をした控除対象配偶者及び扶養親族を年の中途で従たる給与の支払者に申告替えすることはできます。

しかし、従たる給与の支払者に申告した控除対象配偶者及び扶養親族を年の中途で主たる給与の支払者に申告替えすることはできません。

 この少子高齢化の時代に、従たる給与から控除を受ける人はどれだけいるでしょうか、ましてや、来年から年少者の扶養親族が控除対象扶養親族から除外されることを併せ考えると皆無ではないでしょうか。


記事提供 ゆりかご倶楽部







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