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タックスニュース
210219b


法人の交際費支出額が減少。5000円飲食費規定の影響?



 国税庁が「平成19年分会社標本調査−調査結果報告−税務統計から見た法人企業の実態」を公表しました。

 同調査によると、平成19年(平成19年4月〜平成20年3月に終了した事業年度)分の法人数は259万4214社(うち連結親法人685社、同子法人6130社)で、

前年分の259万2347社(うち連結親法人590社、同子法人5763社)より若干増加したものの、欠損法人の割合は67.1%で前年の66.3%より0.8%悪化しています。

また、利益計上法人においても所得金額55兆1829億円や営業収入金額に対する所得金額割合4.8%は、前年(55兆5641億円、4.9%)より若干ですがそれぞれ悪化しています。

 さらに景気のバロメーターとも言われ、ここ2、3年上昇傾向にあった交際費等の支出も3兆3800億円と前年度より6.9%(2514億円)減少しているなど、景気後退による企業の業績悪化傾向が伺える結果となっています。

 ただ、この交際費支出額の減少は景気後退だけが原因とはいえないかもしれません。

というのも、平成18年度税制改正において、平成18年4月1日以降に開始する事業年度より「一人当たり5000円以下の飲食費等を交際費等から除く」ことが認められるようになりました。

今回の調査対象である平成19年4月から平成20年3月に終了した事業年度は、その適用初年度であるケースが多く含まれています。

つまり、同改正が企業に活用された結果として交際費等の支出額が減少したという見方もできないわけではないのです。

 ただし、同調査ではこのことについては言及されていません。


参考URL
会社標本調査結果

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