タックスニュース
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著作権の使用料 源泉徴収忘れずに



 「喜劇王」として知られる俳優、チャーリー・チャップリン。

自身の映画作品では、俳優のみならず、脚本や演出までを手がけており「総合舞台芸術家」としても絶大な評価を得ています。

 そんな彼の代表作品である「独裁者」や「黄金狂時代」を含む9つの作品について、チャップリン作品の著作権を管理する外国法人が、「廉価版DVDを無断で複製・販売され、著作権を侵害された」として、東京都内のDVD制作会社2社に販売差し止めなどを求める訴訟を起こしていました。

 最高裁はこれについて、製作会社2社に廉価版DVDの販売差し止めと約1050万円の損害賠償を命じました。

裁判の争点となったのは「著作権の保護期間の起点がチャップリンの死亡時と映画の公開時のどちらになるのか」という点。

映画の著作権は、旧著作権法によると「著作者が個人の映画は死後38 年、会社など団体ならば公開後33年」と規定されていましたが、判決では「著作者は映画の創作に全体的に貢献した者で、チャップリンがそれに当たる」と認定しました。

 著作権のある映像を使用して廉価版DVDなどを制作・販売する場合、著作権の所有者に対して使用料を支払うのが一般的ですが、実は、この「著作権の使用料」は源泉所得税の対象。

個人に対して著作権使用料を支払う場合、その支払金額の10%を源泉徴収する必要があります(100 万円超の部分については20%)。

 また、外国法人に支払う著作権使用料も国内源泉所得税となるため、支払いの際に20%相当額を源泉徴収する必要があります。


<情報提供:エヌピー通信社>


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