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タックスニュース
210825


上場株式の配当金の受取方法の追加



 平成21年からの株券電子化に伴い、上場株式等(ETF,REITを含む)の配当金の受取方法の選択肢が広がりました。

 従来は、発行会社から郵送された「配当金領収証」と引き換えに、ゆうちょ銀行等で配当金を受取るか(配当金領収書方式)、銘柄ごとに銀行等預金口座を指定して配当金を受取るか(個別銘柄指定方式)のいずれしかありませんでしたが、

新たに「登録配当金受領口座方式」と「株式数比例配分方式」の2つの方法が選択できるようになりました。


(1)登録配当金受領口座方式とは

 この方式は、ほふり(証券保管振替機構の略)に配当金の振込み先の銀行等預金口座を登録、そして、自分が保有している全ての株式の配当金をその登録した口座で受取る方法です。

但し、ゆうちょ銀行の口座は指定できまません。
また、一部の銘柄だけ、別の銀行等預金口座に指定することはできません。

具体的には、N証券会社に甲会社の株式を1,000株、M証券会社に乙会社の株式2,000株を預け、甲銘柄に1万円、乙銘柄に2万円の配当があった場合、指定の銀行等預金口座に3万円(源泉税徴収後の金額)が振り込まれます。

この方式のメリットとしては、配当金受領の一元管理が可能となります。

(2)株式数比例配分方式とは

 この方式は、配当金を証券会社の口座で受取ることができる方法です。

複数の証券会社に残高がある場合は、各証券会社の残高(株式数)に応じて、それぞれの証券口座に配当金が入金されます。

 具体的には、甲会社の株式をN証券会社に3,000株、M証券会社に2,000株を預け、源泉税徴収後の配当金が合計5万円の場合、N証券会社の口座に3万円、M証券会社の口座に2万円が振り込まれます。

 この方式のメリットとしては、
@株式と配当を一元管理することができ、さらに、
A証券口座が源泉徴収ありの特定口座なら、平成22年以降の取引は口座内で配当金と株式の譲渡損が自動的に損益通算される利点があります。

 いずれの方式でも、複数の証券会社と取引している場合は、どこか一社で手続きをすませれば、他の口座で保有している分の配当金も自動的に新しい方式で受取ることができます。


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