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Friday,December 10,2021


【時事解説】役員と従業員の賃金格差拡大



 貧富の格差の拡大が世界的に話題です。

そこで、今回は上場企業の役員報酬と従業員の賃金格差の問題を考えてみましょう。

 消費低迷の主因は労働者の賃金が伸びないことにあると言われている中で、賃金格差が拡大しているのですから、役員報酬は増大していることになります。

なぜ、一般従業員の賃金は伸びないのに、上場企業の役員報酬だけは増加するのか、何か釈然としないものが残ります。

 最近よく報道されているように、従業員の賃金はほとんど上昇していません。

この間、企業業績は好調で内部留保も史上最高に積み上がっているにも関わらず、それが従業員の賃金上昇に反映されていないのです。

なぜ、企業業績が従業員の賃金に結び付かないのかについて、明快な答えはなく、現代日本経済の大きな論争テーマとなっているほどです。

一方、上場企業の役員報酬は上昇しています。

その理由は役員報酬に占める株式報酬や業績連動型賞与の比重が増加していることにあります。

この間、企業業績は悪くありませんでした。

また、株価も企業業績に加え、日銀やGPIF(年金積立金管理運用法人)の買い支えもあり、高値を維持していました。

したがって、役員報酬は増えたのです。

 つまり、従業員の賃金は固定的にもかかわらず、上場企業の役員報酬は会社の業績や株価によりヴィヴィッドに反応し、増加しました。

その結果、上場企業の役員と従業員の賃金格差が拡大しているというわけです。

 役員報酬と従業員賃金がともに伸びるのが望ましい姿であることはいうまでもありません。

しかし、両者が共に増えるには経済全体のパイが拡大しなければなりません。

日本経済は人口が減少する成熟社会に入り、GDP(国内総生産)の伸び率は極めて低調で、ゼロサム社会に入ってしまったと考えられます。

 成長のない経済において事業活動を行う企業の売上は伸びません(個別企業では当然デコボコがありますが)。

そんな中で利益を伸ばすには2つの方法が考えられます。

一つは海外業績の取り込みであり、もう一つは経費の削減です。

利益伸長が海外業績の取り込みによるものであるならいいのですが、経費削減によるものであれば、ゼロサム社会では、どこかにしわ寄せが生じてしまいます。

 業績や株価に連動して経済全体のパイが拡大するなら、業績連動型役員報酬は非難されるべきものではありません。

従業員の賃金が上昇し、生産性が上昇し、売上が増加し、利益が増え、株価が上昇し、役員報酬の増加に結び付くというのが、業績連動型報酬が描く理想的な社会の姿です。

しかし、今の業績連動型報酬は従業員の賃金を削り(あるいは伸ばさず)、利益と株価を吊り上げ、役員報酬を増やしている可能性があると思われます。

 私は、経済全体が低迷状況にある中で、役員報酬が業績連動型の色彩を強めれば、役員と従業員の賃金格差が拡大して、社会の分断が進むのではないかということを、強く危惧しています。


(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)


記事提供:ゆりかご倶楽部


[Studying English]





参考URL


国税庁HP新着情報(国税庁トップページ)NATIONAL TAX AGENCY


12月10日朝時点での新着情報は、以下の通りです。
国税庁ホームページ掲載日:2021年12月9日


≪税の情報・手続・用紙≫
●酒類の輸出動向(令和3年10月分)を掲載しました

≪法令等≫
●民間給与実態統計調査規則第6条第2項に規定する調査票の様式を定める件の一部を改正する件(国税庁告示第32号)(令和3年12月9日)(PDF/743KB)
●「国税通則法基本通達(徴収部関係)」の一部改正について(法令解釈通達)


■財務省

財務省 各年度別の税制改正の内容

総務省  税制改正(地方税)

ご意見箱 財務省

法令解釈通達 |国税庁

消費税の軽減税率制度について|国税庁

国税不服審判所/公表裁決事例
国税庁/税務訴訟資料
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