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Friday, November 22, 2019


【時事解説】中小企業における人手不足の現状と課題



 少子高齢化を背景として生産年齢人口が減少していることにより、人手不足が深刻になりつつあります。

以下で、中小企業庁編「中小企業白書2019年版」に基づいて、深刻化する人手不足の現状について見ていきましょう。

・有効求人倍率及び新規求人倍率について:リーマン・ショック以降緩やかに上昇し続けており、有効求人倍率は、足下では約45年ぶりの高水準、新規求人倍率は過去最高水準で推移しています。

・事業所の従業者規模別の求人数の推移について:従業者規模が29人以下の事業所に係る求人数については、30人以上の規模の大きな事業所に係る求人数と比較して2009年以降大幅に増加しています。

・従業者規模別の雇用者数の推移について:従業者規模が500人以上の事業所においては、右肩上がりで年々雇用者数を増加させている一方、29人以下の事業所は右肩下がりで推移しており、従業者規模の小さい事業所ほど新たな雇用の確保が難しくなっています。

・従業者規模別に大卒予定者の求人数及び就職希望者数の推移:就業者数299人以下の企業では、大卒予定者の求人数は足下では2015年卒から5年連続で増加している一方、就職希望者について見ると2017年卒から減少傾向にあり、求人倍率は足下の2019年卒では9.9倍と、2018年卒の6.4倍から大きく上昇しています。

一方、従業者300人以上の企業についてみると、2017年卒以降は求人数の増加傾向は変わらないものの、求職者数がそれを上回って増加していることから、2019年卒の求人倍率は0.9倍と1倍を下回る結果となっています。

 以上のことから従業員規模が大きな企業に求人が集中しており、規模の小さな企業の人材確保が厳しくなっている状況が見て取れるのです。

 では、人手不足になりつつある状況下では、中小企業の労働生産性や労働環境の現状はどのようになっているのでしょうか。

中小企業庁編「中小企業白書2019年版」に基づいて見ていきましょう。

 まず、労働生産性について企業規模別従業員一人当たり付加価値額の推移をみると、大企業では、リーマン・ショック後に一度落ち込んでいるものの、その後は一貫して緩やかな上昇傾向にあります。

一方で中小企業では、大きな落ち込みは無いものの長らく横ばい傾向が続いており、足下では大企業との差は徐々に拡大しています。

 次に、労働環境について企業規模別の給与額の推移について見ると、中小企業の給与額は2010年以降徐々に上昇し続けているものの、大企業の給与水準との格差は埋まらずに推移しています。

 また、従業者規模別賃上げ率(一人当たり平均賃金の改定率)の推移について見ると、従業者規模が299人以下の企業の賃上げ率は、2010年頃から上昇傾向にはあるものの、それ以上の規模の企業の賃上げ率を概ね下回っており、従業者規模による格差は拡大しています。

 従業者規模別の年間休日総数の企業割合について見ると、年間休日総数が110日を超えると従業者規模の大きな順に取得割合が高くなっており、規模の小さな企業ほど有給休暇等の取得が進んでいないことがわかります。

なお、企業規模別特別休暇の利用企業割合について見ると、病気休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇においては従業者規模間における差異が顕著であり、中小企業にはまだ改善の余地があることがわかります。

 このように中小企業の人手不足解消に向けては、労働生産性の向上と労働環境の改善の両方が求められるのです。(了)


(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)


記事提供:ゆりかご倶楽部





参考URL


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総務省  税制改正(地方税)

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法令解釈通達 |国税庁

消費税の軽減税率制度について|国税庁
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