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Wedensday, July 24, 2019


企業版ふるさと納税の対象事業を拡大へ



 2019年度より、企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)が改善され、地方創生を推進し、

企業から地方公共団体への寄附を安定的かつ継続的に確保するため、税制措置の拡充を図ります。

 企業版ふるさと納税とは、企業が自治体に寄付すると税負担が軽減する制度をいい、内閣府が認定した自治体の地域創生事業が対象で、

寄附の全額が損金算入できるほか、寄附額の約3割が税額控除の対象となります。

 しかし、寄附の対象が限られている上、個人版で一部許容されている返礼品もないことなどから利用は低迷しており、

2017年度における企業版の寄附額は約24億円で、個人版の0.6%にとどまっております。

 そこで政府は、2019年度税制改正に企業版ふるさと納税の改善を盛り込み、これを受けて内閣府が具体策を検討し、

対象となる事業の範囲を広げるほか、自治体における積立要件の緩和などの改善策を打ち出しました。

 対象事業の拡大では、2019年度以降、地方創生関係交付金の対象事業に企業版ふるさと納税を活用した寄附を充当することを可能とします。

 積立要件の緩和は、自治体が将来の事業に備えて資金を蓄える基金への寄附をしやすくするもので、複数の事業の実施を目的とする基金の設置を可能とするほか、

寄附の累計額が事業への支出の累計額を上回らないことを条件に、各年度における寄附額上限(積立額の5割)を撤廃します。

 また、寄附額が事業費を上回らないことが確実に見込める場合は、事業費が確定する前に寄附を受け付けることも認めるとしております。

 ただし、寄附の受領を行おうとする時点において、契約の履行状況や給付金の交付決定状況を個別に確認した上で最低限の執行が

確実に見込まれる額の範囲内で寄附を受領することや事業費が確定した段階で地方公共団体から寄附企業に対して確定した事業費を記載した報告書を

提出するなどの要件を満たす必要がありますので、ご注意ください。

 今後、2019年度までの時限措置である同制度の延長も視野に入れて、制度の拡充・延長については、2020年度税制改正に向けて引き続き議論し、

使い勝手の改善を含め、運用を見直す模様です。

 今後の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、令和元年6月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供:ゆりかご倶楽部





参考URL


国税庁HP新着情報(国税庁トップページ)

7月24日朝時点での新着情報は、以下の通りです。
国税庁ホームページ掲載日:2019年7月23日


≪法令等≫
●「PTS信用取引に係る合意書」に係る印紙税の取扱い(文書回答事例)


■財務省

財務省 各年度別の税制改正の内容

総務省  税制改正(地方税)

ご意見箱 財務省

法令解釈通達 |国税庁
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