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Friday, October 26, 2018


【時事解説】中小企業における仕事と介護の両立


 総務省「平成29年就業構造基本調査」によると介護をしながら働く者は約346万人おり、うち自営業者を除く雇用者は約300万人を占め、高齢化の進展から今後ますます増加することが見込まれます。

 中小企業において人材確保が困難となる中、従業員の仕事と介護の両立支援を図り人材の定着を図ることが重要となります。

 「中小企業白書2017年版」では、中小企業における仕事と介護の両立の現状と課題について、就業者側の立場と中小企業側の立場の両方から整理しています。

 まず、就業者側が仕事と介護の両立支援のためにどのような取組みを企業に期待しているのかについてみると、家族に要介護者がいる者では、「半日や1時間単位の年次有給休暇」や「突発的な事由による遅刻・早退・欠勤の許可等の労働時間・労働日数の弾力的運用」について相対的に重視する傾向があることが示されています。

このことから介護・看護に当たっては、予期せぬ突発的な事象が発生することも想定されるため、フレキシブルな対応を企業に求めていると考えられます。

 次に、中小企業側が認識している従業員の仕事と介護の両立支援に係る課題についてみると、「従業員間の公平性の確保・摩擦の軽減」、「休業者の補填が難しい」、「急な遅刻・早退・欠勤等のリスク」、「仕事の配分・管理が複雑化」の順に回答した割合が高くなっており、介護を事由とした休暇・休業に伴う業務の補填や調整について課題として認識する傾向が強いことが示されています。

 このように中小企業における仕事と介護の両立に向けては、突発的な事由による労働時間の変動や、他の従業員との公平性の担保等の課題に対応することが求められるのです。(

 では、中小企業における仕事と介護の両立にあたっては具体的にどのような取組みが行われているのでしょうか。

そこで2017年版中小企業白書において、介護中の従業員も含め柔軟な働き方を実現し、人材の定着を図る企業として紹介された、株式会社長岡塗装店(本社:島根県松江市、従業員27名)の取組みについてみていきましょう。

 株式会社長岡塗装店は、1938年創業の塗装業者です。

人材の流動性が高い建設業界において、かつては同社でも従業員の離職への対応という課題を抱えていました。

そこで同社では、従業員に長く活躍してもらうための働きやすい職場づくりに取り組みました。

 まず、30分単位で取得可能な看護休暇制度を整備しました。

その際、従業員が制度をお互いに気持ちよく利用できることこそが重要であるとの立場から、制度を作る過程において制度を利用しない者から優先して意見を聞いたり、全員に丁寧な説明を心掛けたり、従業員の意見を受けて育児支援制度と介護支援制度を同時に作ったりと、従業員間の公平性の確保・摩擦の軽減を意識しました。

 事情の異なる従業員一人ひとりと真摯に向き合った結果、現在では育児・介護のための始業・終業時間の繰上げ・繰下げ、保育料や介護サービス利用費用の補助等、多種多様な制度を導入しています。

 また、制度の運用面でも柔軟な対応を図っています。

例えば家族の通院がある日だけ就業時間を短縮するなど弾力的な運用を行うことで、従業員の仕事と生活の両立を支援しています。

 このように中小企業における仕事と介護の両立に向けては、両立支援のための人事制度等の設計だけでなく、運用面での事前の準備や、運用面での柔軟な対応が求められるのです。


記事提供:ゆりかご倶楽部





参考URL


国税庁HP新着情報(国税庁トップページ)

10月26日朝時点での新着情報は、以下の通りです。
国税庁ホームページ掲載日:平成30年10月25日


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