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タックスニュース
Friday,June 22,2018


【時事解説】地域資源を活用したまちづくり


 現在、日本の商店街はさまざまな問題を抱えています。

中小企業庁が2016年3月に公表した「商店街実態調査報告書」によると、最近の景況について「繁栄している」と回答した商店街の割合はわずか2.2%にすぎない一方、

「衰退している」、「衰退の恐れがある」と回答した割合は併せて66.9%となっています。

また、商店街における空き店舗の平均店舗数は5.35店、空き店舗率は13.17%と高い水準となっています。

商店街が抱える問題について上位を占めているのは「経営者の高齢化による後継者問題(64.6%)」、「集客力が高い・話題性のある店舗・業種が少ない又は無い(40.7%)」、「店舗等の老朽化(31.6%)」、「商圏人口の減少(30.6%)」などとなっています。

 一方で、商店街は地域経済振興の役割だけではなく、教育、福祉、文化、娯楽などの結合を図り、人が集まる場所としてコミュニティを創出するという重要な役割を果たしてきました。

こうした中、昨今の商店街には「地域コミュニティの担い手」として地域資源の情報発信や交流人口拡大の場としての期待が高まっています。

ここでいう地域資源とは、地域の強みとして経済的価値を生むものを幅広く指します。

具体的には地域の特産物として認識されている農林水産物や鉱工業品、その鉱工業品の生産に係る技術、文化財、自然の風景地、温泉その他の地域の観光資源などがあげられます。

 こうした地域資源を生かしたまちづくりを推進することで商店街の活性化を図ることが可能となるのです。

 では、地域資源を活用したまちづくりでは具体的にどのような取組みが行われているのでしょうか。

 地域資源を活かしたまちづくりの先進事例として中小企業庁「がんばる商店街77選」でも紹介された京都市伏見区商店街の取組みをみていきましょう。

 京都市伏見区は、伏見港、伏見城、寺田屋などの史跡や酒蔵などの地域資源が豊富な地域です。

京都市伏見区商店街は、伏見大手筋商店街、伏見風呂屋町商店街、納屋町商店街、竜馬通り商店街、油掛商店会、中書島柳町繁栄会、中書島繁栄会の7つの商店街で構成されています。

これらの7つの商店街は「伏見桃山がんばる7商店街」として商店街が連携して夜市などのイベントを行っています。

 また、京都市伏見区商店街の中で最大規模を誇る伏見大手筋商店街では、歴史を活かした取組みとして、伏見ゆかりの歴史上の人物や市にちなんだものがキャラクターとして登場するからくり時計が設置されたり、古地図を使った街歩きツアーが行われたりしています。

同商店街内には2017年7月よりインフォメーションセンター「伏見館」が設置され、観光情報の発信などが行われています。

 さらに、「伏見の清酒まつりin伏見大手筋商店街」という伏見の地域資源である日本酒を活用したイベントを伏見酒造組合と連携して開催しています。

このイベントでは、商店街周辺の17の蔵元が出店し、利き酒が体験できます。

また、商店街内での飲食店ではおつまみやデザート、ソフトドリンク等が提供されています。

 このように、地域の歴史・文化や、地域の特産品などの資源を活用したまちづくりを行うことで商店街への集客が可能となるのです。


(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)


記事提供:ゆりかご倶楽部





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