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税務会計ニュース

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平成19年度税制改正で拡充される事業承継税制



 先日発表された税制改正大綱では、中小企業の事業承継を円滑化するための対策が盛り込まれています。

 現在、我が国においては中小零細企業の減少が問題になっており、その大きな要因である廃業・解散の増加をくい止めるためにも、事業承継を促進する税制の拡充が重要となるわけです。

 今回の税制改正で拡充される予定の事業承継税制は以下の2つです。

@取引相場のない株式等に係わる相続時精算課税制度の特例の創設
A種類株式の評価方法の明確化

■取引相場のない株式等に係わる相続時精算課税制度の特例の創設
 2007年1月1日から2008年12月31日までの間に取引相場のない株式等の贈与を受ける場合、発行済株式等の総額が20億円未満であることなど一定の要件を満たせば、60歳以上(これまでは65歳以上)の親からの贈与も相続時精算課税制度を利用できるようになります。

さらに、この場合の非課税枠が2500万円から3000万円に拡大されます。
 未上場の中小企業オーナーが自社株を後継者(代表者に限る)に贈与しやすくすることで、事前の事業承継対策を促進することが狙いです。

■種類株式の評価方法の明確化
 事業承継時に活用が期待される以下の種類株式について、相続税評価額の評価方法が明確化されます。
@配当優先の無議決権株式
議決権のない配当優先株式。
A社債類似株式
一定期間後に償還される配当優先の無議決権株式。
B拒否権付株式
特定の議決について拒否権を有する株式。

 特に相続税評価額が下がるというわけではないようですが、評価方法を明確にすることで事業承継のために種類株式を活用しやすくすることが目的です。







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