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税務会計ニュース

171015


国税庁e−Tax、満足度はアップしたが利用者は低調



 このほど国税庁が発表した「平成16事務年度 国税庁が達成すべき目標に対する実績の評価書」によると、国税庁の推進する電子申告・納税システム(e−TAX)が、今ひとつ伸び悩んでいる状況が明らかになりました。

 なお、同評価書は、財務省の「政策評価に関する基本計画」(平成14年策定)に従って評価されたもので、国税庁が達成すべき政策目標が、平成16事務年度(平成16年7月から平成17年6月末)においてどの程度実現されたのかを図る指針です。

 平成16事務年度における国税庁の実績目標は「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収」「酒類業の健全な発達の促進」「税理士業務の適正な運営の確保」の3つ。

それぞれ細かな業績目標に分けられており、「電子申告・納税」も「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収」に関する業績目標(業績目標1-1-3)の一つです。

 その評価結果を見ると、「e−Taxの利用満足度」が、前年の53%から58.8%と5.8ポイント向上。

また、「国税庁HPの確定申告書等作成コーナーの利用件数」も前年の518万件から1023万件と倍近くにまで伸長するなど、一見、順調なように見えます。

しかし、実はe−TAXを利用した申告等の実施件数は、申告71,000件、申請等32,000件、納税11,000件の合計114,000件に止まっており、来事業年度の目標である130万件の10分の1以下に過ぎません。

 なお、これについて「財務省の政策評価の在り方に関する懇談会」では「そのメリットが納税者に理解されるような取り組みが必要」、「電子認証、金融機関の対応、添付書類などが普及に当たっての課題と考えられるが、これらは、中央省庁間に共通する問題として取り組む必要がある」と講評しています。







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