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税務会計ニュース

170311


最高裁の判決を受け、譲渡所得の取得費の取扱い改正



 このたび国税庁は、「贈与・相続により取得した資産を譲渡した場合の譲渡所得の取得費の取扱い改正」という情報(チラシ)を公開し、PRに努めています。

これは先日、最高裁判所が、子供がゴルフ会員権の贈与を受けた後に支払った名義書き換え手数料が、譲渡所得からの控除が認められている「資産の取得費」に当たるか否かが争われた裁判において、「取得費に当る」との判決を下したことを受けたものです。

 国税庁は、この情報において、これまでの取扱いを改めることとしたのは最高裁の判決によるものであることを明記。

その上で、取得費に含められる費用について「今回の判決を受けて、取扱いを改める代表的な費用は、ゴルフ会員権の名義書換手数料や不動産登記費用ですが、このほかにも贈与・相続等の際に通常支払われる名義変更のための費用は、取得費の対象になります。

例としては、「不動産取得税、株式の名義書換手数料や特許権などの権利についての登録費用があります。」としています。

また、これらの費用を支払っている場合でも、取得費に算入できるのは譲渡資産に対応するものに限られること、収入金額の5%を概算取得費としている場合には、登記費用をその概算取得費に加えることはできないことなども記載しています。

この改正により、該当する申告がある場合は、その申告期限から5年以上経過していなければ、税務署に更正の請求などの手続きをすることにより所得税は還付されることになります。






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