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相談事例

160825b


相続した土地を売却した場合にかかる譲渡所得税について


相談内容


都内に実家があり、母が一人で住んでいます。実家の土地は20年前に亡くなった父の名義になっており、家屋は母の名義になっています。]

ただし、家屋は築40年以上経っており、資産価値は極めて低いと思われます。
千葉の方に新しい家を買うことになり、実家を相続登記した後、売却することにしました。

相続割合は母50%、私25%、兄25%としたいと考えています。私は実家を出て2年、兄は実家を出て10年経過しています。

実家の売却価格を6000万円とした場合、母、私、兄のそれぞれにかかる相続税、譲渡所得税の額はどの位になるでしょうか?

また、これよりも税法上有利な相続方法(相続割合や代償分割について)はあるでしょうか?


解答


1.相続税についてですが時効です。20年前で他の財産を見積もらないとなんとも言えませんが、土地だけでは、おそらく申告義務はなかったものと思われます。

2.譲渡所得について

母上様50%、相談者様25%、兄上様25%の割合で土地を相続して譲渡した場合にかかる税金いずれも長期の譲渡所得に該当します。お父様の取得期間を引き継ぎます。

@母上様
2つの申告方法があります。
イ. 長期居住用不動産の3000万円特別控除を適用した場合
6000万円×50%-6000万×50%×5%-3000万円=0以下 ゆえに 譲渡所得税 0円

ロ.特定の居住用資産の買換えの特例を適用した場合  譲渡所得税 0円
居住用の床面積 50u以上280u以下の建物で敷地500u以下などの要件があります。
譲渡価額(この場合は3000万)以上の買換え(母上様の持分)が必要です。 

※もし、母上様の相続などにより買換えた土地等を譲渡した場合において次回の譲渡の際の取得費の金額の計算がイの特別控除の適用の場合は購入金額となりますが、ロの買換えの適用の場合は譲渡価額の5%となります。
また、千葉県の所在地の市役所等に確認してみないとわかりませんが母上様が国民健康保険に加入の場合には計算方法がイの場合に3000万円を引かない計算方法を採用していますと、国民健康保険が最高額がくる場合がありますのでお気をつけてください。

A相談者本人・兄上様
イ 6000万円×25%-6000万円×25%×5%-譲渡経費=1425万円
  (譲渡価格)     (取得費)
  取得費は譲渡価格の5%か、実際にお父上様が取得した金額のいずれか高い方の金額
  となります(母上様も同様です)。
  お父上様の実際取得価格のほうが高い場合でも、25%の按分はお忘れなく。
  譲渡経費は、不動産屋さんへの仲介手数料、印紙代などです。こちらも25%の按分があります。
ロ 1425万円×20%(所得税15%住民税5%)=285万円
 お二人ですと570万円となります。

建物がお母上様の名義ですので、特に優遇規定がありません。
また、今年から長期譲渡所得の100万円の控除がなくなりました。


>また、これよりも税法上有利な相続方法(相続割合や代償分割について)はあるでしょうか?

譲渡所得税の点からですと、母上様が全部土地を相続なさることにより上記 @ロの買換え規定を適用すると 税金は 0 となります。
そのかわり6000万円以上のものを購入し、母上様の名義にする必要があります。

上記@のイ3000万円控除適用の場合ですと、全部母上様が相続すると
6000万円−6000万円×5%-譲渡経費-3000万円=2700万円
2700万円×14%(所得税10%住民税4%)=378万円 の税金となります。

追記
相続時精算課税制度の利用

贈与をしたときの親の1月1日の年齢65才以上 子は20才以上
2500万円まで、相続時まで課税しない制度
「相続時精算課税選択届出書」の提出が必要です。
金銭でもなんでも贈与できます。相続のときに精算します。
相続税がかからない範疇 相談者様の場合は母上様の相続財産7000万以下で
あれば、結局相続税はかかりません。

また、住宅取得資金の贈与の場合は、親は65才未満でもよく金額も3500万円となります。

税金上もっとも有利と思われるのは、
母上様が土地を全部相続して買換え規定を適用して、譲渡所得税をゼロにすることになりますが・・・







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