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タックスニュース
2016.09.27


《コラム》“三現主義”の難しさ



 “三現主義は、“現地で、現物を見て、現実に即して判断すること”を意味し、“三現主義に基づく的確な状況判断”は全ての経営問題の解決を図るための基礎です。

 「状況判断の誤り」は「誤った対策」に直結し、重大な経営損失を招きます。


“三現主義“最大の障害と対応策

 “三現主義“の徹底は、トップから一般社員までの業務に取り組む日常の意識・行動を変える課題であり、容易ではありません。

 “三現主義“の徹底を図るとき、最大の障害は「人間には、思い込み・先入観・憶測で判断する性癖があるため、意識的に見ようとしなければ見えない」と言う障害が存在し、生産・企画業務・営業など全ての職域で次に例示するような“三現主義の徹底と対策の方向性”が必要です。

[“三現主義”徹底の方法(例示)]

@生産現場で不良品や設備故障が発生した時には“三現主義“に基づく的確な状況判断が不可欠です。

例えば新入社員が発見した設備の不具合であっても、責任者である課長や部長が現物の状況確認を行ない、管理者の視点で他の製品や工程に波及しかねない問題に気付くなど、より高度な問題・課題の発見と未然防止対策につなげる。

A間接部門では、例えば「設備更新のための購入稟議書」は、現場の現状設備稼働状況・メンテナンス・修理努力を行なったか等、現場の設備そのものと保守管理の現実を確認の上、作成の要否を判断し、不用な設備購入の無駄を防止する。

B営業部門では、顧客との接点で、クレームがあった現地・現物を観察し、原因が自社の生産工程にあるのか、思いがけない顧客の使用方法にあるのか等を判断し、生産工程の改善・取扱い説明書の改訂などの的確な対策につなげる。


経営者・管理者の留意点

 経営者・管理者は、業務トラブルの処置、経営計画・目標管理制度の目標設定・達成プロセスの推進等におけるすべての経営課題発見にあたって、「思い込み、憶測、先入観を避け、ねらいを持って現地・現物・現実を見ること」を自らと社員に対して、常に求め続け、徹底を図りましょう。

これは同時に判断力を高める能力開発の具体策ともなるのです。




記事提供:ゆりかご倶楽部







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