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タックスニュース
2016.03.17


国税庁:2014事務年度における法人税調査事績を公表



 国税庁は、2014事務年度(2015年6月までの1年間)における法人税調査事績を公表しました。

 それによりますと、大口・悪質な不正計算が想定されるなど調査必要度の高い9万5千法人(前年度比4.9%増)を実地調査した結果、うち約74%に当たる7万件(同6.1%増)から総額8,232億円(同9.6%増)の申告漏れを見つけました。

 追徴税額は1,707億円(同7.3%増)で、調査1件当たりの申告漏れ所得は866万円(同4.5%増)となります。

 調査した19.5%に当たる1万9千件(前年度比10.2%増)が故意に所得を仮装・隠ぺいするなどの不正を行っており、その不正脱漏所得は前年度比16.7%増の2,547億円となり、1件当たりでは同5.8%増の1,373万円となりました。

 また、法人消費税については、法人税との同時調査で9万1千件(同5.4%増)の実地調査を実施し、うち5万2千件(同7.0%増)に非違があり、税額425億円(同19.6%増)を追徴しました。

 不正を業種別にみてみますと、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が57.1%で13年連続のワースト1位となり、以下、「パチンコ」が29.6%、「ホテル、普通旅館」が28.4%、「廃棄物処理」が27.3%、「一般土木建築工事」が27.2%となりました。

 1件当たりの不正所得金額が大きい10業種では、「パチンコ」が5,722万円で前年に引き続き1位で、以下、「電気通信機械器具卸売」が2,543万円、「情報サービス、興信所」が2,210万円、「自動車・同付属品製造」が2,083万円、「鉄鋼卸売」が1,963万円となりました。

 源泉所得税については、2014事務年度は11万7千件(前年対比0.0%)の源泉徴収義務者について調査を行い、このうち、源泉所得税の非違があった源泉徴収義務者は3万4千件(同5.9%増)で、その追徴税額は重加算税適用税額46億円を含む261億円(同2.8%増)となりました。

 追徴税額の本税額では、「給与所得」が171億円でトップ、次いで「非居住者等所得」が41億円、「報酬料金等所得」が16億円となりました。


(注意)
 上記の記載内容は、平成28年2月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供:ゆりかご倶楽部




3月17日朝時点での新着情報は、以下の通りです。

国税庁ホームページ掲載日:平成28年3月16日

●エジプトに輸出する日本産酒類の規制の緩和について
●「番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い」を掲載しました
●「酒類等の放射能分析結果」を更新しました



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