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タックスニュース
2015.06.25


2015年度税制改正:外国子会社配当益金不算入制度を見直しへ



 2015年度税制改正により、2016年4月1日以後開始する事業年度から、外国子会社配当益金不算入制度について、国際的な二重課税を防止する観点から、外国子会社において損金に算入される配当を対象から除外しますので、該当されます方は、ご注意ください。

 ただし、2016年4月1日において有するその外国子会社の株式等に係る配当等の額について、2016年4月1日から2018年3月31日までの間に開始する各事業年度において受け取るものは、これまでどおりの取扱いとなります。

 そもそも外国子会社配当益金不算入制度とは、親会社が外国子会社から受け取る配当を益金不算入とする制度です。

 対象となる外国子会社は、内国法人の持株割合が25%(租税条約により異なる割合が定められている場合は、その割合)以上で、保有期間が6月以上の外国法人をいい、外国子会社から受け取る配当の額の95%相当額を益金不算入(配当の額の5%相当額は、その配当に係る費用として益金に算入)とします。

 具体的には、

@:内国法人が外国子会社(持株割合25%以上等の要件を満たす外国法人)から受ける配当等の額で、その配当等の額の全部又は一部がその外国子会社の本店所在地国の法令において、その外国子会社の所得の金額の計算上損金の額に算入することとされている場合、その受ける配当等の額を同制度の適用対象から除外

A:内国法人が外国子会社から受ける配当等の額で、その配当等の額の一部がその外国子会社の所得の金額の計算上損金の額に算入された場合、その受ける配当等の額のうち、その損金算入額を、上記@により同制度の適用対象から除外する金額とする

B:Aの適用を受けた事業年度後の各事業年度に、その損金算入額が増額された場合、その増額された後の損金算入額を同制度の適用対象から除外

C:Aの適用は、確定申告書等にAの適用を受けようとする旨並びにAの適用に係る配当等の額及びその計算に関する明細を記載した書類を添付し、一定の書類の保存を要する

D:上記@からBまでにより、同制度の適用対象から除外する配当等の額に対して課される外国源泉税等の額を外国税額控除の対象としますので、ご確認ください。


(注意)
 上記の記載内容は、平成27年5月19日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供:ゆりかご倶楽部







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