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タックスニュース
2014.04.23


試験研究費の増加割合に応じて税額控除割合が増加



 研究開発税制は、試験研究費の増加額に係る税額控除(「増加型」)または平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(「高水準型」)を選択適用できる制度です。

 2014年度税制改正においては、「研究開発費をGDP比で世界一に復活」すべく、研究開発税制(増加型)について、試験研究費の増加割合に応じて税額控除割合が高くなる制度(最大30%まで)に見直されます。

 また今回の税制改正では、2014年3月末に期限切れとなる研究開発税制に上乗せ措置を、2017年3月末まで3年間延長するとともに、増加型を拡充し、研究開発費を増やした企業の税優遇を厚くします。

 増加型の現行制度は、試験研究費の増加額の5%分をその事業年度の法人税から控除できますが、改正後は、最大増加額の30%分まで控除できます。

 増加の割合に応じて、10%増やした場合は増加額の10%を、20%増やせば増加額の20%をそれぞれ控除することができます。

 リーマン・ショック後、日本は民間研究開発投資額が減少し、その後も低迷してしまったため、2009年には、対GDP研究開発投資比率において、韓国(韓国2.64%、日本2.54%)に抜かれてしまい、2位となってしまいました。

 今回の税制改正によって、経済産業省では、「研究開発費を大幅に増加させる企業については、現行制度に比べて大幅にインセンティブが増加することになる」として、研究開発投資の水準をリーマン・ショック前の水準に戻し、対GDP研究開発投資比率で、再び1位に返り咲くことを期待している模様です。

 なお、試験研究費の増加額に係る税額控除(「増加型」)だけでなく、選択適用の一つである平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(「高水準型」)についても、2014年3月末に期限切れとなっておりましたが、こちらも2017年3月末まで3年間延長されます。

 該当されます方は、ご確認ください。


(注意)
 上記の記載内容は、平成26年3月12日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



記事提供 ゆりかご倶楽部





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