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タックスニュース
2013.12.20


【時事解説】スマホの進化と商機



 近年、爆発的な普及を果たしたスマートフォン(以下スマホ)。

今後、どのように進化していくのか、関心が高まっています。

そのようななか、スマホの次を担う機器として注目されているのが「ウエアラブル端末」です。

これは、文字どおりウエアラブル(身につける)ハイテク機器で、一見、腕時計やメガネに見えますが、スマホのようにインターネット閲覧やメールなどができるというものです。

 最近では、9月にサムスンが腕時計型端末「ギャラクシーギア」を発売しました。

時計表示はもちろんのこと、通話やメール機能に加え、スマホと同様にアプリをダウンロードすることも可能です。

「LINE(ライン)」といった、近年、若者の間で人気の無料電話アプリもスマホと同じように利用できます。

他にも、目覚まし時計(時刻になると振動で起こす)やカメラなど、機能は盛りだくさんで充実しています。

とくに、スマホと違い、ポケットやバッグからわざわざとりださなくても、簡単に通話やショートメールのチェックができる点が便利だといわれています。

 ウエアラブル端末でもう一つ代表的なのがメガネ型端末です。

現在グーグルが開発に取り組んでいます。
これはメガネのガラスの部分に文字や画像、映像を映し出すものです。

いまのところ提供するサービスとして明らかになっているのは、グーグルの地図機能を応用した道案内機能があります。

これは、メガネのガラス部分に道順を表示させ、ユーザーが迷わずに目的地に到着できるというものです。

そのほかグーグルならではの「検索機能」や画像、動画の撮影や表示などができます。

 ウエアラブル端末は、日本国内の企業も開発に注力しています。

すでに、2007年にはソニーが業界初、腕時計型の機器を発売し、その後も新製品の発売を続けています。

メガネ型ウエアラブル端末は、10月にNTTドコモが試作品を発表し話題になりました。

 さらに、注目したいのは、このウエアラブル端末は個人向けだけではなくビジネス用にも活用できる点です。

日立製作所の子会社、日立ソリューションズは、現在、メガネ型のウエアラブル端末を在庫管理やオペレーター業務で利用できないか検討しています。

従来ですと、たとえば在庫管理では、作業者がタブレット端末を片手に作業を行っていました。

メガネ型の端末を利用すれば、両手が自由に使えるので、作業効率が上がることが期待できます。

 しかも、ウエアラブル端末は、機器の開発、販売事業者だけでなく、その周辺にある数多くの企業にも商機をもたらします。

一例を挙げると、表示のための液晶画面をはじめ、コネクターや小型のバッテリーなど、日本の優れた技術を活かす場が多数あります。

今後、ウエアラブル端末の普及が加速すると、関連する企業への需要も高まり、大きな商機となるでしょう。

 その一方で、現在のところ、ヒット商品に成長するにはまだ多少の時間がかかりそうです。

実際、9月にサムスンが発売した腕時計型の商品は、爆発的に売れているわけではありません。

ただし、スマホも同様、ヒット商品の多くはヒットに至るまで、数多くの商品が市場に投入されては消えていく過程をたどります。

今後のヒットに備え、いまは自社のなにが商機になるか、検討する事が望ましいといえます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)



記事提供 ゆりかご倶楽部





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