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タックスニュース
2013.11.22


【時事解説】FRB(米連邦準備制度理事会)議長交代と日本への影響



 FRBの議長が、バーナンキ氏から後任のジャネット・イエレン現副議長に2014年1月に変わることが決まりました。

FRBは米国の中央銀行(日本でいえば日銀に相当)で、策定する金融政策は世界経済へ絶大な影響を及ぼします。

ここ何ヵ月は、現在の議長であるバーナンキ議長が来年の1月末の任期をもって退任することが色濃くなっていたため、次期議長は誰になるのかに注目が集まっていました。

そのなか、次期議長に決まった、イエレン氏はFRBにおける100年の歴史で初の女性議長です。

その政策策定、実行の手腕については、FRB副議長としてバーナンキ議長と二人三脚で金融政策を打ち出してきたことから、安心感があるといわれています。

とくに、洞察力は際立っており、リーマン・ショックが起こる3年前の2005年の時点で、「米国の住宅市場はバブルだ」と分析していました。

 また、バーナンキ議長と同様、経済学者出身というところにも特徴があります。
研究者としてハーバード大学やカリフォルニア大学バークレー校に勤め、教べんをとったことでも知られています。

その後、イエレン氏は学者としての活動を続けつつ、求めがあれば公職に就くという生活を続けました。

そして、サンフランシスコ連銀総裁を6年間務めるなどの実務を経験し、実践での力をつけていったのです。

こうした実力をともなった経歴の持ち主であるイエレン次期議長がどのような政策をとるのでしょうか。
万が一、金融政策の失敗でアメリカ経済が冷え込むとなると、日本経済はアベノミクスが道半ばでとん挫する可能性も出るため大きな注目が集まっています。

 では、いま、イエレン次期議長の金融政策について、どのような点が論点となっているのでしょうか。

もともと、リーマン・ショック以降、米国は量的金融緩和政策を導入し、米国債などを大量に買い入れることで市場にお金を供給しました。
これが奏功して景気の下支えをすることができたともいわれています。

 ただし、米国にとって、いつまでも大量に米国債などを抱え込むことは、これら金融資産が暴落した時に大打撃を受ける、といったリスクに繋がります。

そこで、バーナンキ議長は年内に金融量的緩和を縮小する方針を打ち出しました。
ところが、この意思表明が日本を含む世界中の株価下落の要因となり、金融緩和の縮小は簡単にはいかないことが明らかになりました。

そのなかで、イエレン次期議長は量的緩和継続をするのか、縮小に向かうのか、これが一つの注目点になっています。

現在のところ、イエレン次期議長は金融緩和を急激に引き締めず、緩やかな出口を模索する方針を打ち出しています。

 もう一つ、力を入れているのが雇用対策です。
米国の失業率はリーマン・ショック後10%にまで上りましたが、直近では7.2%(9月)まで低下しています。

ただし、FRBが掲げる目標の6.5%から比べると、まだ遠い水準になります。
イエレン次期議長は、この雇用問題解決に注力し当初の目標を達成したいと考えているところに特徴があります。

 ただし、量的緩和を継続、実行したとしても、企業の生産活動が活発にならないと、雇用は増えにくい傾向があります。
イエレン議長の采配は上手くいくのか。イエレン氏の舵とりから、しばらく目が離せません。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)



記事提供 ゆりかご倶楽部





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