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タックスニュース
2013.07.29


アベノミクス成長戦略への期待と不安



 6月14日、アベノミクス(第2次安倍内閣が掲げる経済政策)の「成長戦略」が閣議決定されました。

このアベノミクスでは、基本方針として3本の矢を打ち出しており、「成長戦略」は第一の矢「大胆な金融緩和」、第二の矢「機動的な財政出動」に次ぐ、第三の矢として注目を集めています。

 これまで、アベノミクスに対しては、金融緩和の効果により株高、円安は実現できたものの、「株価が上がっても庶民の給与は上がらない」「その株価も5月23日の暴落を境に下降している」などと批判の声が挙がっていました。

今回発表された成長戦略は、株価や円安だけでなく、実態をともなう経済成長を実現させることで、元気のなかった日本企業に活気を取り戻す点で期待されています。

 すでに、4月と5月に成長戦略の第一弾と二弾が打ち出されており、そこでは保育所の充実などによる女性の活用など多数の項目が掲げられました。

今回は、成長戦略の第三弾で、9月には第四弾が発表される予定です。
 
 第三弾で打ち出された事項について、一例を挙げると、「一般用医薬品のインターネット販売を認める」ことや、そのほか、農林水産物や食品は2020年に輸出額を1兆円にする、1人当たり名目国民総所得(GNI)を10年後に150万円以上拡大するなど、数多くの目標が並びました。
 
 ところが、マーケットの反応は「新味に乏しい」と批判的で、結果、株安の一因にもなりました。

とくに、一般用医薬品の解禁などに対して、これは戦略ではなく戦術の盛り合わせだ、過去の政権のメニューとあまり変わりがないといった批判が挙がっています。

 アベノミクスの第三の矢「成長戦略」は、株式市場から高い評価が得られませんでした。

とはいえ、すべての人が批判的なわけではありません。
なかでも、経済界からは前向きにとらえる声が多く挙がっています。

成長戦略には、TPPや新しい税制による設備投資の促進策、そして再生可能エネルギーの普及や、石炭火力発電所の建設、原発の再稼働といった、企業の事業に密接な項目が多数掲げられており、こうしたことが業績向上につながると判断した企業が多くあります。

 なかでも、設備投資に関しては、「投資減税で法人負担を軽減する」との明記があり、これについて安倍首相は「世界から、ヒト、モノ、カネを呼び込んで、それを成長の糧にする」と強調しています。

加えて、追加支援の姿勢も鮮明にしており、こうしたことから企業が実際に設備投資を大きく積み増す可能性が高まっています。

 さらに、経済界が高く評価したのは、秋に出される追加策の打ち出しです。

そこでは、「思い切った法人税減税」が盛り込まれる予定です。
企業にとって、法人税減税は好影響を与えることはいうまでもなく、大いに期待されています。

 これらから経済界では、成長戦略は日本の成長を促す点で、方向は間違っていないと考えられています。

そのなかで、個々の企業では、成長戦略は新たなビジネスチャンスに繋がる要素と捉えることができるでしょう。

そして、医療分野、エネルギー、インフラなど、多数の分野で目標が掲げられているので、今後、自社が注力していく事項を見出すことで業績向上に役立たせることができます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)



記事提供 ゆりかご倶楽部





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