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タックスニュース
2013.04.11


会計検査院:消費税の簡易課税制度について検査結果を公表



 会計検査院は、消費税の簡易課税制度について検査結果を公表しました。

 それによりますと、検査の対象とした法人・個人事業者である約4,700事業者の約8割が簡易課税制度を利用したことにより、納付消費税額が低額となっており、総額約21億円のいわゆる益税が生じていることが明らかになりました。

 会計検査院では、「現行制度のまま消費税率が引き上げられれば、益税は増大していく」との懸念を示しております。

 そもそも簡易課税制度とは、売上高に事業区分に応じたみなし仕入率を乗じて仕入高とみなすことにより、売上高だけから納付税額を計算する制度で、課税売上高が5,000万円以下の事業者に認められております。

 実際の仕入率を計算するのが困難な中小企業の事務負担に配慮して設けられた制度ですが、仕入率を計算できるにもかかわらず、本則課税の場合と比較して、簡易課税制度の適用を判断している事業者が多いとの指摘があります。

 そこで会計検査院は、法人・個人計2,031事業者について、決算書等を基に課税仕入率の平均を試算しました。

 それにより、事業区分ごとにみなし仕入率と課税仕入率の平均を比較すると、みなし仕入率が全ての事業区分において課税仕入率の平均を上回っていたとしております。

 なかでも第5種(運輸・通信業、サービス業及び不動産業)の課税仕入率の平均は32.4%となっていて、第5種のみなし仕入率50%と大きくかけ離れた状況が明らかになりました。

 また、過去に本則課税を適用したことがあり、その後、簡易課税制度を適用している法人・個人事業者計2,656事業者の課税期間の消費税納付率を分析したところ、簡易課税制度を適用した課税期間の消費税納付率のほうが、本則課税を適用した課税期間より低くなっていました。

 一方で、設立2年以内の法人は売上高に関係なく簡易課税制度を利用できることなどから、5億円を超える売上高がありながら、制度を利用している法人が12社ありました。

 会計検査院では、「今後、財務省において、簡易課税制度のあり方について、引き続き、様々な視点から有効性や公平性を高めるよう不断の検討を行っていくことが肝要」と指摘しております。


(注意)
 上記の記載内容は、平成25年3月11日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



記事提供 ゆりかご倶楽部





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