タックスニュース
2012.03.09


外国人採用企業の増加



 近年、企業の外国人採用の動きが活発化しています。

厚生労働省の調べによると、外国人労働者を雇用していると報告した事業所の数は、平成20年が76,811所だったのに対し、平成23年には116,561所まで増加しています。

この動きは大企業の中で顕著に見られ、インテリジェンスHITO総合研究所が全国351社を対象に行った調査では、従業員5,000人以上の企業の実に78.6%が外国人の新卒採用を積極的に推進または検討中と答えているそうです。

例えばパナソニックが新卒採用の8割近くを外国人採用にすると打ち出したり、楽天では社内公用語を英語にするなど、大企業の外国人採用に向けた動きは非常に活発化しています。

その背景には、経済の成熟化と少子化に伴い、国内市場における大幅な経済成長が困難になり、拡大を続ける発展途上国や新興国市場での経済成長に企業が目を向けている現状があるのでしょう。

 このような動きに対して、中小企業も決して消極的ではありません。

前述のインテリジェンスHITO総合研究所の調査では、従業員100人未満の企業においても、その内の27.8%の企業が外国人の新卒採用を積極的に推進・検討していると答えています。

また、京都新聞によると、京都の中小企業間で外国人留学生採用への意欲が高まっており、関係機関への問い合わせが増え、留学生雇用のセミナーが人気を博しているそうです。


 それでは外国人を採用することで企業が得られるメリットはどのようなものがあるのでしょうか。(

 外国人採用のメリットとして挙げられるのは、「出身国の詳細な情報を入手出来る」「海外での新しいビジネスチャンスを得られる」「日本人とは異なる仕事への姿勢や発想により社内が活性化する」等があるでしょう。

京都新聞によると、昨年行われた京都高度技術研究所主催の海外進出サポートセミナーでは、健康グッズを製造するファイテンの平田好宏社長による、中国人留学生を活かした中国市場開拓の説明が参加者の関心を引いたとのことです。

同社は日中双方の文化を理解する元留学生社員のおかげで中国での基盤を上手く築けたそうです。

外国人採用のメリットを活かした成功事例であるといえるでしょう。

 また、大手コンビニのローソンでは「地域密着戦略に基づき、全国一律ではなく、それぞれのマチに合った店作り」を掲げ、社員の9割が日本人男性であった背景を受け、2008年4月より「ダイバーシティ=多様性」を創り出すことを目的とした外国人採用に力を入れ始めたそうです(「ローソンの外国人社員採用について」株式会社ローソンヒューマンリソースステーション(2009年2月23日)より)。

これは「日本人とは異なる仕事への姿勢や発想により社内が活性化する」というメリットを上手く活用した取組であったといえるでしょう。

 外国人採用に興味を持つ企業は近年益々増加しています。

もしかすると今後、自社、もしくは取引先に必ず外国人社員がいて、日本人だけで仕事をするというシーンが減っていくかもしれません。

 自国の文化を良く知り、その上で日本文化に興味を持ち、海を渡ってきた外国人、そんな彼らの存在感は今後益々大きくなるのではないでしょうか。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


記事提供 ゆりかご倶楽部







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