タックスニュース
2012.12.06


消費税、今後の検討課題の行方に注目



 消費増税を中心とする一体改革関連法が成立し、消費税率が2015年10月には10%に引き上げられることが決まりました。

 今後の検討課題として、消費税の逆進性を緩和するための負担軽減策である「軽減税率」の導入や「簡素な給付措置」、「給付付き税額控除」が挙げられております。

 政府・与党は、税率を10%まで引き上げても、食料品などに対して軽減税率を適用することはせず、単一税率を維持する方針でしたが、自公両党との6月の協議のなかで軽減税率を検討することが法律に加えられました。

 そこで政府・与党は、軽減税率の導入を本格的に検討するとともに、税率を8%に引き上げる際に一律で定額の現金を配る「簡素な給付措置」を実施し、その後は番号制度の導入を前提に「給付付き税額控除」を導入する模様です。

 公明党は、税率8%の段階から軽減税率の導入を求めており、自民党は、簡素な給付措置を当面実施し、最終的には軽減税率を導入すべき考えを表明し、給付付き税額控除に対しては、「所得や資産捕捉が難しいことや、過払いや不正受給がある」との懸念が強いとして反対しております。

 簡素な給付措置については、公明党も「制度として導入するなら反対しない」と条件付きで賛成しております。

 したがいまして、給付付き税額控除を軸に負担軽減をしたい政府・民主党と自公両党との考えの隔たりは大きく、焦点は軽減税率導入の是非となるとみられております。

 政府・民主党が軽減税率の導入に否定的なのは、まず税収への影響が大きいことにあります。

 税率10%の引上げで年13.5兆円の歳入増を見込みますが、食料品に軽減税率を適用すると2.5兆円〜3兆円の減収になるとの試算があり、社会保障の財源に見込んだ税収増の実現に懸念が生じております。

 また軽減税率は、高所得者も対象となるため逆進性対策としての政策効果が薄いことや、軽減税率の適用範囲の線引きが極めて困難なことなど問題点は多いとの指摘もあります。

 政府・民主党は、軽減税率の導入を自公両党の要望に応えて検討はするものの、導入は「税率が10%を超えてから」が本音であり、早期導入には否定的だとみられており、今後の税制改正の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、平成24年11月21日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供 ゆりかご倶楽部








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