タックスニュース
2011.09.20b


出資関係図という法人家系図


本年3月決算から始まった

 グループ法人に該当していたら、グループ内の各法人間の完全支配関係を系統的に示した「出資関係図」、すなわち法人家系図のようなものを確定申告書に添付しなければなりません。
今年の3月決算法人からこの提出義務があることになりました。


完全なものを作ることは可能か

 国税庁の公表する質疑応答事例でも、出資関係図には、期末における完全支配関係があるすべての法人を記載するべきところ、把握できなくて漏れがあっても構わないこととしています。

 法人株主に限っても、大規模法人になると把握できないかも、と言っていますし、個人株主となると、完全な出資関係図の作製は絶対に不可能です。


個人株主の場合の作成範囲

 個人株主の場合は、個人株主の親族関係者全体を一株主のように見るので、一の個人株主の範囲に含まれるのは、

 @株主等の親族

 A株主等と事実婚の者

 B株主等の使用人

 C株主等が生活の面倒をみている上以外の者

 D上記ABCの者の親族

と、いうことになっています。

 個人の親族というだけでも、6親等内の血族、配偶者及び3親等内の姻族で、この範囲ですら親族付き合いをはるかに超えています。

まして、親族の誰かのお妾さんの親族、などという範囲など補足しようがありません。


不完全な系統図は税務署が完全にする?

 グループ法人税制は、完全支配関係があるグループであることを把握していたかどうか、知っていたかどうか、 にかかわらず、適用があります。

 そうすると、完全な「出資関係図」の作成が絶対的必要事項になります。

さもないと、わかる範囲でのグループ法人税制ということになり、あるべきグループ法人税制として法の予定する執行が不可能になります。

 完全なものの提出が困難ということを前提にして、不完全な「出資関係図」を完全なものにする税務署の仕事が新たに生まれたようです。



記事提供 ゆりかご倶楽部







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