タックスニュース
2011.10.20


消費税 課税期間の特例で"最速"還付


 消費税申告で基礎となる課税期間は、個人事業者は1月1日から12月31日までの暦年、法人は法人の事業年度とするのが原則です。

そのため、消費税の還付申告は個人事業者では翌年の確定申告期、法人では事業年度終了後2カ月以内に行います。

ところが、実際に還付を受けられるのは申告からさらに1〜2カ月程度必要。

つまり、暦年当初あるいは事業年度の早い時期に大きな設備投資をした場合は、その段階で多額の消費税を納めているにも関わらず、還付されるのは1年以上も先になってしまいます。

このタイムラグは経営者にとって大きな負担といえます。

 少しでも早く消費税の還付を受けたい場合は、消費税の課税期間を短縮して早期還付が受けられる特例を利用するテクニックがあります。

特例を適用すれば課税期間を3カ月または1カ月に短縮することもできるのです。

 例えば課税期間を1カ月にすれば、法人が1月に設備投資をした場合、3月までに還付申告することになるので、課税期間が1年の場合と比較すれば1年ほど早く消費税が還付されることになります。


 課税期間を短縮する特例を適用するには、短縮しようとする課税期間が始まる前日までに、「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を所轄税務署に提出します。

この届出があると、個人事業者は暦年開始以後3カ月(または1カ月)ごとに区分した期間、法人では事業年度開始の日以後、同様に区分した期間が課税期間となります。

 ただし、課税期間を短縮すると、消費税を納付する場合は年に何度も申告をしなければならないので、煩雑な申告作業が強いられる点では不利にもなります。

また、最低2年間は取り止めることができないので注意が必要です。


<情報提供:エヌピー通信社>


記事提供 ゆりかご倶楽部







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