タックスニュース
23.05.27b


土地で現物出資 借金の担保だったら


 景気低迷が続く中、あえて増資を行うケースがあります。

事業拡大のため、資金調達のため、株主構成を変えるためなど、増資の目的はさまざまですが、

中小企業の間でも資本金を大きくして会社の信用度を上げるなど前向きな理由で行われることが多いようです。

 ところで、増資を行う方法として、最近では「現物出資」を選択するケースが増えています。

かつては出資した現物の評価について必ず裁判所が選任した検査役による検査を受けなければいけませんでしたが、

平成15年の商法改正によって、弁護士(法人)・公認会計士(監査法人)・税理士(法人)からの証明があれば

検査を受ける必要がなくなったためです(出資した資産が土地の場合は不動産鑑定士の鑑定が必要)。

 また、出資した現物の価額が500万円以下ならば、

取締役の調査・証明だけでよいこととなったのも理由のひとつです。

現物出資の対象とするモノは、一般に有価証券や土地などが多いですが、

資産の取得価額が会社への譲渡価額よりも高ければ、譲渡した側で譲渡所得を計上する必要があります。

 その際、注意しなければならないのが、現物出資したものが借金の担保に入っている場合です。

例えば、2千万円の借金の担保となっている時価5千万円の土地を、社長が会社に現物出資するケース。

2千万円の借金ごと会社が引き受けた場合、

株式は借金の2千万円を差し引いて3千万円分を発行することになりますが、

だからといって譲渡所得の計算上、収入金額を3千万円としてしまうのは間違い。

社長には2千万円の債務消滅という経済的利益が発生しているため、譲渡収入金額は5千万円ということになります。


<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供 ゆりかご倶楽部








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