タックスニュース
23.06.03b


中古品を事業で活用 耐用年数どうなる?


 「中古品」が市民権を得てきました。

少し前までは「新品が基本」という意識が根強く、中古品に対しては「他人のお古を使うなんて…」というネガティブな考え方が多かったようですが、

近年、ネットオークションなどの普及により不要になったものは捨てる前にまず中古品として売却することを考える人が増えています。

こうした傾向は企業も同じで、値段が安い中古品を事業用に使うことが珍しくなくなっています。


 ところで、中古資産を取得して事業用として使用する場合に気になるのが、耐用年数の問題です。

中古資産については、その中古資産の取得価額が新品価額の50%を超える場合には、

法定耐用年数を用いることとされています。


 しかし、新品価額の50%を超えていなければ、その中古資産の耐用年数は法定耐用年数ではなく、

事業用に使い始めた時以後の「使用可能期間として見積もられる年数」とすることができます。


 とはいえ、中には使用可能期間の見積りと言われても難しいケースがあります。

そんな時は、「簡便法」で算定した年数を使用可能期間とすることが可能です。

 簡便法は2通りあります。

法定耐用年数の全部を経過してしまった中古資産の場合は、「法定耐用年数の20%に相当する年数」。

また、法定耐用年数の一部を経過した中古資産は、「法定耐用年数−経過した年数+(経過年数×20%)」の計算式により算定します。

 例えば、法定耐用年数30年、経過年数10年の中古資産なら「30−10+(10×0.2)」で耐用年数は22年とすることができます。

 これら簡便法により計算した年数に1年未満の端数が出てしまったら、その端数を切り捨てて、年数が2年に満たない場合には2年とします。



<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供 ゆりかご倶楽部








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