タックスニュース
23.07.19b


適正借入残高はいくら?


適正借入残高の分析指標

 「当社の適正借入残高は幾らですか」と聞かれることがあります。

しかし適正借入残高を示す決定的な分析指標は結論から言えばありません。

 方法としては、経常運転資金と有利子負債の関係を見るとか、総資産に占める借入金の割合を見るとか、有利子負債月商倍率等がありますが、どれも業種業態・企業規模等によって異なります。

 また政策的な先行投資の場合の借入と明日の資金繰りのための借入では、借入残高指標の分析結果が同じでもその見方は180度違います。


返済可能かどうか?

 要は返済可能な借入残高であれば、適正借入残高と言えます。

 返済可能かどうかの資金繰りを、正確に見ることは、かなりの経理知識と力作業が必要です。

そう言ったことは会計事務所や経理にまかせたとしても、経営者としては大枠で返済可能かどうかを捉えておく必要があります。


簡易判断方法

 返済原資は、基本的に儲け=利益からしか生まれません。

次の手順で貴社の借入を判断してみてください。

 @まず貴社の利益(又は損失)から税金や配当等の支出を引いてください。
(返済は将来にわたりますから、現在繰越欠損金があって納税を免れていても、利益の場合は、安全性を考慮して概ね40%の税金は控除して下さい)

 A次に経費のなかで、資金の出て行かない経費(減価償却費や引当金等)を算足してください。

 B最後に経費にはならないが資金の出てゆく支出(借入の返済・保険の積立金等)を引いてください。

 答えがプラスであれば、貴社の借入残高は適正であると言えます。

答えがマイナスであれば、返済が多いと言うことになりますので、返済期間を延ばして借り換えをするとか手を打つ必要があります。

 赤字でも試してみてください、減価償却や引当が大きい会社はプラスの可能性もあります。



記事提供 ゆりかご倶楽部








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川島会計事務所
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