タックスニュース
221028


日本経団連2011年度税制改正:経済産業省に要望


 日本経団連は、経済産業省に対し、2011年度税制改正要望を要望した旨の報道がありました。

 それによりますと、日本経済の浮沈の鍵を握る輸出企業の国際競争力支援のためには、法人税率の引下げ(法人税負担の軽減)とあわせて、国際課税問題の克服も課題と捉え、要望として、下記の4項目を挙げています。

 @移転価格税制の見直し
 A租税条約ネットワークの充実・拡大
 B直接外国税額控除制度の見直し
 Cタックス・ヘイブン対策税制の適切な執行


 上記@移転価格税制の見直しの要望内容として、

・事前確認制度及び相互協議の一層の迅速化・効率化を行うこと

・国外関連者要件について、実際には支配権が及ばない株式保有比率50%の場合を除外し、50%超とする等の見直しを行うこと

・寄附金課税と移転価格課税の境界線の明確化すること

・独立企業間価格の算定に係るOECDガイドラインの改定版の公表に伴う制度改正及び執行は企業の実態・実情をふまえ、納税者の理解・納得を得ながら進めていくこと

 特に、利益分割法を伝統的な取引基準である基本三法(独立価格比準法、再販売価格基準法、原価基準法)と同等の基準として位置付けるのであれば、無形資産取引、役務提供取引の取扱いについて、さらに明確に規定する等、納税者の予見可能性を高めることを挙げています。

要望目的、期待される効果として、国際的な二重課税リスクの解消、納税者の予見可能性の向上による、わが国企業の安心かつ確実な海外事業展開の確保が図れるとしております。


 上記Aの租税条約ネットワークの充実・拡大の要望内容については、

・ブラジル、中国、タイ、インド、インドネシア、シンガポール、韓国、ドイツ、ロシア等との租税条約の改定に加え、アルゼンチン、コロンビア、ベネズエラ、チリ、ナイジェリア等の未締結国との条約締結交渉を進め、租税条約ネットワークの充実・拡大を図ること

・親子間配当及び貸付金利息に係る源泉徴収の免除規定、使用料に係る源泉徴収の減免規定、移転価格税制に係る対応的調整規定、仲裁規定等を盛り込むことを挙げています。

要望目的、期待される効果として、国際的な二重課税の排除による、わが国企業の安心かつ確実な海外事業展開の確保が図れるとしております。


 上記Bの直接外国税額控除制度の見直しの要望内容については

直接外国税額控除制度について、繰越限度超過額・控除余裕額の繰越期間を延長する等、適切な措置を講じることを挙げており、要望目的、期待される効果として、国際的な二重課税の排除による、わが国企業の安心かつ確実な海外事業展開の確保が図れるとしております。


 上記Cタックス・ヘイブン対策税制の適切な執行の要望内容については、

平成22年度税制改正におけるタックス・ヘイブン対策税制の見直しを踏まえ、予見性が高く、混乱のない執行を行うことを挙げており、
要望目的、期待される効果として、わが国企業の安心かつ確実な海外事業展開の確保が図れるとしております。

日本経済にとって、輸出企業の国際競争力維持・発展が重要なことは言うまでもありません。今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年9月13日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


記事提供 ゆりかご倶楽部








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