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タックスニュース
220118


国際連帯税いよいよ検討開始 超党派の議員連盟設立へ



 国境を越える経済活動に対して課税し、その税収を発展途上国の貧困撲滅や開発支援などに充てる「国際連帯税」。

民主党の政策集「INDEX2009」のなかには、この「国際連帯税の検討」が盛り込まれています。

 「法人税率の引き下げ」や「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入」などの陰に隠れて存在感の薄い税制ですが、さきごろ行われた政府税制調査会の第3回会合では、この国際連帯税が話題に。

国際連帯税の一例として、フランス、チリ、コートジボワール、韓国など10 か国以上の国々で導入されている航空券税が紹介され、とくにフランスの航空券税についてクローズアップされました。

 現在、各国で導入されている航空券税は、航空券の値段をベースに税額が決まるもので、たとえばフランスの場合、EU 内の航空便について1ユーロ(エコノミークラス)の航空券税が航空券価格に上乗せされており、その税収は「アフリカ支援」に使われています。

 大義名分は立派な国際連帯税ですが、負の一面もあります。
対象となった物品や経済取引は税額の分だけ価格が上昇するため、企業の収益にも影響を与えかねません。

実際、航空券税の導入を理由に収益が悪化し、路線縮小を余儀なくされた航空会社もあります。

導入となれば、企業からの反対も当然予想されるため、国際連帯税の導入には、「何に対して税を課すのか」を慎重に議論する必要があるといえます。

 国際連帯税の今後の議論について峰崎直樹財務副大臣は「超党派の議員連盟を設立する」としており、議論はまだまだ初期の段階であることを伺わせました。

<情報提供:エヌピー通信社>


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