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海外の家を譲渡 3千万円控除は適用OK



 今年、大リーグ・マリナーズのイチローが達成した「9年連続200本安打」という新たな大記録に列島が沸きました。

 世界の舞台で超一流の活躍を続けるイチローは、年俸もメジャーランキング11位の1800万ドル(約16億円)と超一流。

住まいもゴージャスで、本拠地・シアトルのみならず、遠征地のアリゾナにも豪邸を持っていることでも知られています。

 イチローほどとは言わないが、グローバル化により海外に自宅を構えるというケースは決して珍しいものではなくなりました。

ですが、完全な海外移住ではなく、いずれは日本に帰ってくるというケースが一般的です。

帰国となると海外の自宅は売却することになりますが、気になるのが、「居住用財産の3千万円特別控除の特例」の扱いです。

 これは、自宅を譲渡して利益が出た場合に、一定の要件をクリアすれば譲渡所得から3千万円を控除できるというもの。

海外の自宅を売り帰国した場合も、この特例は適用できるのでしょうか。

 実はここでいう「居住用財産」は、日本国内にあるものと限られていません。

海外にある家屋や土地の譲渡にも適用可能です。

ただし、別荘などには適用できず、住まなくなった日から3年以内に売ることや親子・夫婦などに売っていないことなど、いくつか要件があるので要注意です。

また、長期間所有していた居住用財産を譲渡した場合などの軽減税率の特例や、買換え・交換の特例が適用できる資産については、国内にあるものに限られています。

 なお、3千万円特別控除を適用すると、新しい家を購入しても、その年と前後2年間(通算5年)は住宅ローン控除の適用が受けられないので注意が必要です。


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