タックスニュース
210407


社会保険料の控除のあり方



控除には3つの方法がある

 考えると、税制の上で、社会保険料を控除するのに、収入から控除する、所得から控除する、税額から控除する、の三法があることがわかります。

社会保険料の控除の理論的なあり方

 社会保険料控除が、課税時点の繰り延べの趣旨であるならば、収入控除が趣旨に適っているように思われます。

支払い保険料は将来の年金収入ということではねかえってくるものだからです。

年金収入は所得額としてはねかえってくるのではないということです。

その意味は、架空経費としての給与所得控除額を控除する対象に支払い社会保険料を含めてはならない、ということです。

給与収入の時点のところで給与所得控除額の恩典を受け、また将来の年金収入のところで年金控除という架空経費の恩典を受けるのでは、架空経費の重複控除になってしまいます。

 この原理は、給与所得者に限ってのことではなく、事業所得者にも限界事例のところでは、青色申告特別控除の利用額と将来の年金控除額の重複利用という形で現れますので、同一の問題を内在させています。

 そうすると、課税時点の繰り延べの趣旨としての社会保険料控除は所得控除ではなく、収入控除に改めるべきということになります。

社会保険料の控除の政策的なあり方

社会保険料控除は課税繰り延べの趣旨などではなく、老人世代に対する、現役世代の政策的な扶養負担義務だと考えることとなると、社会保険料の実質負担額が

支払社会保険料×(1−税率)

となるという事実から、高所得は高税率なので、所得逆進的負担という結果になるわけで、そこで所得逆進の制度はおかしい、という主張が出てくることになります。

 逆進制度を改めるとしたら、控除する場所を税額控除方式にすることが目的に適います。
税額控除方式を採用するとなると、

支払社会保険料×一定率

という算式になるのだろうと思われます。
これで、負担が、支払社会保険料額に比例的になります。



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川島会計事務所
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