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タックスニュース
200616


団体保険、退職後継続契約でも相当な条件なら損金



 会社が窓口となる任意加入の団体保険(保険期間1年のいわゆる掛け捨ての死亡保険)は、中小企業の間でも、福利厚生のひとつとして在職中の社員を対象に加入しているケースが多い見受けられます。

 この場合、法人を契約者・保険料負担者、被保険者を役員および従業員を被保険者、保険金受取人を被保険者の遺族とすると、法人が負担する保険料は、損金計上が可能であり、所得税法上給与扱いにはなりません。

 ところが最近では、退職後も一定の年数以上継続して加入していた被保険者に対して、所定の期間まで継続加入できる制度を取り入れている会社も増え、税務上の取扱いで戸惑うケースも少なくありません。

 このケースでは、在籍している役員、従業員に準じて損金処理できることになっており、相当な規定がある場合は、法人税法上損金処理とし、かつ、所得の計算上では非課税扱いできることになっています。

たとえば、退職被保険者となる資格については、80歳以下で役員および従業員として勤続5年以上の定年退職者、もしくは、これに準ずる者。

また、80歳を上限に役員および使用人で勤続10年以上の定年退職者、使用人で勤続10年以上の円満退職者、使用人で勤続1年以上の傷病退職者などの条件を定めておく必要があります。

 保険金額の決定基準および保障期間についても、定年退職後の経過年数に応じた基準などを定めることで、一定の合理的な基準と判断されます。

たとえば、年齢が75歳から80歳であれば退職時保険金額の20%、70歳から74歳までなら同40%、65歳から69歳までなら同60%、60歳から64歳なら同80%のような規定です。
(エヌピー通信社)








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