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Friday,December 15,2017


2017年12月の税務トピックス 個人が固定資産等の取得に伴い支出する租税公課の取扱い


はじめに
 法人税では、固定資産等を購入した際に支出する登録免許税、不動産取得税及び自動車取得税等の租税公課は、損金算入の選択が企業経理に委ねられています(法基通7−3−3の2)。

しかし、所得税では、個人の帳簿への記帳等が不十分であることから、これら租税公課の取扱いが業務用資産と非業務用資産で異なります。

 そこで、本稿は、個人が固定資産等の取得に伴い支出する租税公課の取扱いについて解説します。


T 業務用資産の場合

 個人事業者が支出した業務の用に供される資産に係る固定資産税、登録免許税(登録に要する費用を含み、その資産の取得価額に算入されるものを除きます。)、不動産取得税、地価税、特別土地保有税、事業所税、自動車取得税等の租税公課は、その業務に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されます(所基通37−5)。

 なお、「業務の用に供される資産」には、贈与、相続又は遺贈(以下「贈与等」といいます。)により取得した資産を含むものとされます。


U 非業務用資産の場合

 個人が支出した業務の用に供される資産以外の資産に係る登録免許税(登録に要する費用を含みます。)、不動産取得税等固定資産の取得に伴い納付することとなる租税公課は、その固定資産の取得費に算入されます(所基通38−9)。


V 減価償却資産の場合

 個人が支出した減価償却資産に係る登録免許税(登録に要する費用を含みます。)をその資産の取得価額に算入するか否かについては、次のとおりとされます(所基通49−3)。

 なお、減価償却資産には、贈与等により取得した減価償却資産を含むものとされます。

@ 特許権、鉱業権のように登録により権利が発生する資産に係るものは、取得価額に算入されます。

A 船舶、航空機、自動車のように業務の用に供するについて登録を要する資産に係るものは、取得価額に算入しないことができます。

B 上記@及びA以外の資産に係るものは、取得価額に算入されません。


W 贈与等の際に支出した費用

 「贈与等により取得した資産の取得費等(所法60@一)」に規定する贈与等により譲渡所得の基因となる資産を取得した場合において、

その贈与等に係る受贈者等がその資産を取得するために通常必要と認められる費用を支出しているときは、その費用のうちその資産に対応する金額については、

前述したT及びVの規定により各種所得の金額の計算上必要経費に算入された登録免許税、不動産取得税等を除き、その資産の取得費に算入することができます(所基通60−2)。


おわりに
 個人が贈与、相続(限定承認に係るものを除きます。)又は遺贈(包括遺贈のうち限定承認に係るものを除きます。)によって取得した減価償却資産の取得価額については、

その減価償却資産を取得した者が引き続き所有していたものとみなして計算することとされますので、減価償却費の計算の基礎となる取得価額及び取得時期は、贈与者又は被相続人の取得価額及び取得時期を引き継ぐこととされます(所法60@一,所令126A)。

 この場合における減価償却の方法の選定に関しては、取得価額を計算する場合の「減価償却資産を取得した者が引き続き所有していたものとみなす」旨の規定は働きませんので留意して下さい(所令120の2@一,所基通49−1)。

例えば、250%定率法を適用していた減価償却資産を平成24年4月1日以後に贈与を受けた場合には、贈与者が250%定率法による減価償却の方法を適用していても、受贈者において償却の方法を選定していなかった場合には、定額法(個人の法定償却方法)によることとされます。


税理士法人右山事務所 所長 宮森俊樹


記事提供:ゆりかご倶楽部






国税庁HP新着情報
12月15日朝時点での新着情報は、以下の通りです。

国税庁ホームページ掲載日:平成29年12月14日

●国税広報参考資料(平成30年2月広報用)を掲載しました
●税務手続に関する主な書類の提出時期の一覧



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