タックスニュース

191011


事業主と事業専従者だけの親睦旅行



 個人事業主の場合、従業員が奥さんや子供だけというケースが良くあります。

所得税では、原則として事業主と生計を一にする配偶者、その他の親族に対する経費を認めていません。
労働の対価を支払ったとしても、それは給与ではなく小遣い的なものとしてみなされてしまうのです。

 しかし、適用を受ける年の3月15日までに所轄税務署に届出(青色申告者)、または確定申告時に必要事項の記載(白色申告者)をすることで、その親族等に支払った給与等の全額または一定額を必要経費にできる制度があります。

 その制度の適用を受ける親族等のことを「事業専従者」といいます。

ただし、年齢が15歳未満の場合、または事業に従事した期間が一年の半分以下の場合は事業専従者にはなれません。
当然、給与が実際に支払われたという事実は必要です。

 ただ、注意しておかなければならないのは、事業専従者となった人は控除対象配偶者や扶養親族にはなれないということです。

配偶者控除(または配偶者特別控除)では最大で所得税38万円、住民税33万円の所得控除が受けられます。

また、扶養者控除は原則38万円で、その者が16歳から23歳の子供の場合や70歳以上の老親だった場合、障害者の場合などはさらに控除額が加算されます。これらの控除額よりも低い給与額を支払っている場合には、かえって所得税額が増えてしまうことになりかねません。

 また、慰安・親睦旅行にも注意が必要です。

個人事業の場合でも、基本的に使用人に対する慰安・親睦旅行の費用は必要経費(福利厚生費)として計上できます。
さらに慰安・親睦旅行の費用として認められれば、事業専従者に対する旅行費用等も他の使用人と同様に必要経費にできます。

 ただし、これは事業専従者以外の使用人が旅行に参加した場合に限られます。

事業専従者以外の使用人がいない、または旅行に参加しない等の理由により、事業主と事業専従者だけで旅行に行った場合は、ほとんどのケースで家族旅行(家事関連費)とみなされてしまいます。

当然、家事関連費は事業の必要経費にはできません。






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川島会計事務所
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