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特殊支配同族会社は適用除外でも別表の作成が必要



 特殊支配同族会社とは、業務主宰役員とその関係者が発行株式数等の90%以上を保有し、かつ常務に従事する役員のうち業務主宰役員とその関係者が50%を超える会社のことをいいます。

 ただし、以下の場合は特殊支配同族会社に係る役員給与の損金不算入の規定からは除外されることになっています。
(1).基準所得金額が1600万円以下である事業年度

(2).基準所得金額が年1600万円超(※)、3000万円以下であり、かつ基準所得金額に占める業務主宰役員給与の割合が50%以下
※平成18年4月1日〜平成19年3月31日に開始される事業年度は800万円

 では、上の除外要件を満たしている場合は何もしなくても良いのかといえば、そうではありません。
この除外要件は、あくまでも「特殊支配同族会社に該当したとしても、特殊支配同族会社に係る役員給与の損金不算入の規定を適用しなくても良い」ということです。

そして、法人税施行令第72条13項によれば、法人が特殊支配同族会社に該当する場合は、各事業年度の確定申告書に明細書[別表14(1)および別表14(1)付表]を添付しなければならないとされています。

 特に別表14(1)付表の作成には注意が必要です。
同表においては基準期間の調整所得(欠損)金額、および基準期間前の調整繰越欠損金額を計算することになりますが、その計算は非常に難解です。

また、調整繰越欠損金額の計算では、各事業年度ごとの調整繰越欠損金額を基準期間の調整所得金額で控除していきますが、この計算においては前期分の同表からの転記が必要です。そのため、毎事業年度ごとに同表を作成しておかないと計算が大変に面倒になります。

 しかも、調整繰越欠損金額の計算は基準期間前7年間分の事業年度が対象となります。これは、継続して特殊支配同族会社であるケースにおいては、基準期間3年+繰越控除期間7年=10年分の調整所得(欠損)額の計算が必要ということを意味します。

 現在は基準所得金額が1600万円に遠く及ばないなど、同規定の適用から除外されることが確実でも、将来は除外要件から外れることもありえます。
その際になって慌てないよう、毎事業年度ごとに正確に明細書を作成しておく必要があると思われます。








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