タックスニュース
190622


非常食は購入時に消耗品費として処理できる



 10月より「緊急地震速報」が一般向けに運用されます。これは、地震の初期微動を捉えて、各地毎の地震の到達時間や震度を予測し、数秒後にその情報を伝達する仕組みで、既に建設や鉄道など一部事業者には先行提供され、その情報をもとにした防災対策等が講じられています。

 この「緊急地震速報」が一般に運用されることになるのですが、一般家庭に情報が直接届くということではなく、テレビやラジオ、携帯電話を通じて「○○地域に、○秒後に、震度○の地震がある」と伝えられることになるそうです。

 ところで、大手企業などでは地震などの大規模災害に備えて、全社員が社内で長期間生活できるだけの非常食を用意しておくところが多いようです。また、中小企業でも社員のために、缶詰や水など当座の非常食を備蓄してあるところは少なくありません。

 しかし、非常食については、数年間から数十年といった長期間の消費期限を有するものが多く、結果として保管期間が数年に渡ることになることから、税務処理の仕方に迷う場合があります。

 通常、販売や業務をするために必要な道具・物品のうち、未使用の状態で保管してあるものは「貯蔵品」として扱います。貯蔵品として処理する場合、法人税では実際に事業の用に供した場合、つまり、道具や物品を使用、消費等した時点で損金に算入することになっています。

ただし、消費税ではたとえ貯蔵品であっても購入時の仕入れ税額控除が認められていますので、購入時に費用処理した後、期末等において未使用保管分を貯蔵品に資産計上する方法が一般的です。

 一見、非常食もこの貯蔵品と性格が似ていますが、実は購入時の損金参入が認められているのです。

それは、非常食は消費することではなく、備蓄すること自体が目的であり、備蓄した時点で事業の用に供したといえるからです。

さらに、非常食は食料品であり、一般に食料品は消耗品と扱われるため減価償却資産や繰延資産としても扱われません。

 従って、非常食を購入した場合は、購入時に消耗品費として処理をすることができるのです。

 ちなみに、消費期限が迫ってきた非常食は新しい非常食と入れ替えることになりますが、特に中小企業などでは「捨てるよりは」と古い非常食を社員に配っているケースがあります。

この場合、一部の社員にのみ大量に配付したり、まだ十分に消費期限の残っている非常食を配付した場合、その非常食が現物給与と認定される恐れがありますのでご注意ください。


参考URL
国税庁 質疑応答事例







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川島会計事務所
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